【世帯人員別】電気代の平均

世帯人員別の電気代の平均額は下表のとおりです。

世帯人数 1カ月の電気代平均額 年間の電気代平均額
単身世帯 6,726円 8万712円
2人世帯 1万940円 13万1280円
3人世帯 1万2811円 15万3732円
4人世帯 1万3532円 16万2384円
5人世帯 1万4373円 17万2476円
6人以上世帯 1万8941円 22万7292円

世帯人数の増加に伴い、電気代も高くなる傾向にあります。

特に、「単身から2人世帯」や「5人から6人以上世帯」に増える際、電気代の値上がりが大きい点が特徴です。一方、2人世帯から5人世帯の間の電気代は、少しずつ高くなっていますが、それほど大きな差はありません。

【地域別】電気代の平均

地域ごとの電気代の平均額は下表のとおりです。

地域 1カ月の電気代平均額 年間の電気代平均額
北海道地方 1万1254円 13万5048円
東北地方 1万2397円 14万8764円
関東地方 9,881円 11万8572円
北陸地方 1万3096円 15万7152円
東海地方 1万517円 12万6204円
近畿地方 9,268円 11万1216円
中国地方 1万1699円 14万388円
四国地方 1万1225円 13万4700円
九州地方 8,649円 10万3788円
沖縄地方 9,277円 11万1324円

地域ごとにみると、1カ月あたりの電気代が最も高いのは「北陸地方」、低いのは「九州地方」です。北陸地方をはじめ、北海道や東北など冬の寒さが厳しい地域は、暖房による電力消費量が大きく、電気代が高くなる傾向にあります。

また、一般的に、都市よりも地方の方が居住室の広い住居が多く、部屋が広いほど冷房・暖房などの電気消費量は大きくなります。

ほかにも、地域によって電気代に差が生じる原因のひとつに、原子力発電設備の稼働状況があります。電源構成に占める原発の割合が高い地域は、燃料価格高騰の影響を受けにくいため、電気代の値上げも緩やかな点が特徴です。

【季節別】電気代の平均

世帯人員別にみた、季節ごとの1カ月あたりの電気代平均額は以下のとおりです。

世帯人数 春4月〜6月 夏7月〜9月 秋10月〜12月 冬1月〜3月
全体 9,190円 8,390円 8,514円 1万4646円
単身世帯 5,486円 5,842円 5,833円 9,340円
2人世帯 1万92円 8,931円 9,163円 1万5577円
3人世帯 1万2058円 1万284円 1万543円 1万8357円
4人世帯 1万2561円 1万689円 1万936円 1万9941円
5人世帯 1万3130円 1万1124円 1万1476円 2万1763円
6人以上世帯 1万5350円 1万7474円 1万5671円 2万7267円

季節ごとにみると、どの世帯でも冬(1月〜3月)の電気代が圧倒的に高いとわかります。寒い季節は、エアコンや電気ストーブなどの暖房器具、給湯の使用によって消費するエネルギーが大きくなることが値上がりの原因のひとつです。

暑い時期にもエアコンを使用しますが、夏より冬の方が外気温との差が大きいため、電気代が高くなる傾向にあります。

電気料金の仕組み

2016年4月1日より、電力自由化がはじまりました。電力自由化とは、「電力の小売全面自由化」を指します。

従来、電力の販売は大手電力会社などが独占している状態でしたが、電力自由化によって、ガス会社やIT企業などが参入できるようになりました。同時に、一般家庭や商店などの消費者は、契約する電力会社や料金メニューを自由に選択することが可能になりました。

たとえば、「電気とガス」「電気と電話」など、販売会社によって様々なセット割引やポイントサービスが提供されています。ご自身のライフスタイルなどに適したサービスを選べば、電気代を節約したりポイントを効率的に貯めたりできます。

電気代の算出方法・料金メニュー

基本的に、電気代は下図(※2)のように算出されます。

電気代の算出方法・料金メニュー

契約容量で定められた「基本料金」と、使用した電力量に応じて計算される「電力量料金」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を合計した料金です。

電力量料金には、燃料費調整制度が取り入れられていることが一般的です。燃料費調整制度では、原油・LNG・石炭の燃料価格の変動が、自動的に電気料金へ反映されます。

基本的な算出方法をベースに、小売電気事業者は以下のような料金プランを提供しています。

  • 定額料金プラン(従量料金がない)(※3)
  • 完全従量料金プラン(基本料金がない)
  • 再エネ特化プラン

(※2)出典:経済産業省エネルギー庁「料金の仕組みと料金メニュー例のご紹介」
(※3)各事業者によって定められた使用量を超過した場合は別途超過料金が発生します。

電気代節約のポイントと効果的な節約術

電気代節約のポイントと効果的な節約術

電気代を節約するためには、以下のポイントを押さえましょう。各ポイントにおける具体例を紹介するため、ぜひ参考にしてください。

日々の節約意識を身につける

普段の生活で節電を意識した行動を心がけると、電気代の削減が期待できます。すぐに実践できる節約術をいくつか紹介します。

電気や電源の消し忘れに気をつける

外出するときは必ず照明を消し、テレビを見ないときは主電源まで消す習慣をつけましょう。照明の明るさを下げたり、テレビを省エネモードに設定したりするのも、節約効果があります。

液晶テレビの場合、1日1時間減らすと、年間約520円の節約につながります。「誰も見ていないのにテレビがついたままになっている」といった無駄遣いを、意識して減らしましょう。

また、家電製品のプラグをコンセントに差している状態だけで消費する電力を「待機時消費電力」と言います。タイマー機能やリモコン機能など必要な待機電力もありますが、できるだけ待機電力の消費を抑えるように心がけることが大切です。

待機電力の消費量が大きいものに、ガス給湯器やテレビ、エアコンが挙げられます。使用しないときは、主電源をオフにするか、プラグをコンセントから抜きましょう(※4)。

(※4)給湯器は冬場に電源プラグを抜くことで凍結防止機能の効力を失う恐れがあります。

電気製品の使用頻度を減らす

日頃から、電気製品を使う頻度自体を減らすのも節約方法のひとつです。

たとえば、洗い物はできるだけまとめ洗いをして、洗濯機や食洗機の使用回数を抑えると節電につながります。また、掃除機の代わりにほうきを使えば節電になるうえ、片付けも手軽になります。

生活スタイルが夜型の方は、早寝早起きを習慣にして、夜間の照明などの使用時間を減らすのも良いでしょう。

ライフスタイルを見直す

家族が多い世帯であれば、家での過ごし方を見直してみましょう。

家族がそれぞれ個室で過ごすと、冷房や暖房、照明による電力の消費量が大きくなります。日中は家族そろってリビングで過ごすなど、複数の部屋を使わないように意識すると良いでしょう。

また、政府や地方自治体による「クールシェア」を活用するのもおすすめです。クールシェアとは、暑い季節に冷房が効いたクールシェアスポットで涼を分かちあい、家庭の電力消費量を抑える取り組みです。

クールシェアでは、官公庁の庁舎ロビーや図書館、ショッピングセンターや百貨店などクールシェアスポットとして登録された商業施設を「涼しい場所」として利用できます。

消費電力の高い家電を知る

節電に取り組むために、まずは消費電力の高い家電を把握しましょう。経済産業省によると、家庭での家電製品別の電力消費割合は下図(※5)のとおりです。

消費電力の高い家電を知る

家庭で使用される電気製品のうち、特に消費電力の高いエアコン・冷蔵庫・照明・給湯器について、適切な使い方を紹介します。

(※5)出典:経済産業省資源エネルギー庁省エネポータルサイト「家庭でできる省エネ」

エアコンの使い方

エアコンを使う際に気をつけたいのは、温度設定です。冷房機能の場合は室温28℃、暖房機能の場合は室温20℃を目安に設定し、外出する際など長時間使用しないときは電源を切りましょう。

また、室外機の吹出口に物があると冷暖房の効果が下がるため、室外機の周辺に物を置いてはいけません。

さらに、フィルターを清掃したり扇風機を併用したりすると効率がアップします。暑い季節は、カーテンやすだれで直射日光を防ぐと室内の温度を低く抑えられるため、節電の効果が期待できます。

冷蔵庫の使い方

冷蔵庫の庫内の温度は、「中」または「弱」で設定しましょう。ただし、夏場などは食品が傷みやすいため注意が必要です。

また、熱いものを冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がるため、余計な電力を消費します。冷蔵庫の電力消費量を抑えるためには、熱いものは必ず冷ましてから庫内に入れるように心がけましょう。

定期的に冷蔵庫の中身を整理し、食品を詰め込みすぎないことも節電効果があります。そして、庫内を冷やすために使った熱を適切に放出させるため、冷蔵庫は壁から少し離して設置してください。

照明・給湯器の使い方

照明や給湯器で消費する電力を抑えるには、こまめに電源を切って使用時間を減らすことを意識してください。

照明のなかでも消費電力が大きい白熱電球の場合、点灯時間を1日1時間短くすると年間約610円を節約できます。また、消費電力の少ない蛍光ランプやLEDランプに交換すると、さらに節電効果が得られるでしょう。

給湯器は、水を沸かすよりも湯をためる方が省エネです。できるだけ追い焚き機能は使わず、蓋をすることで温度を保ち、入浴の間隔をあけないようにしましょう。

エコ家電に買い替える

古い家電を長く使い続けるより、省エネに優れた新しい製品に買い替える方が節電できる場合があります。

以下では、エアコン・冷蔵庫・テレビを買い替える際のポイントを解説します。

エアコンの選び方

エアコンを選ぶ際、次のポイントを考慮しながら、ご自宅に適したものを選びましょう。

  • 部屋の広さ
  • 建物の構造
  • 気候の条件

冬の寒さが厳しい地域に住んでいる場合、寒冷地専用の暖房機能を備えたエアコンを使うのがおすすめです。

また、「APF(通年エネルギー消費効率)」の数値が大きいものであれば、より省エネ効果が期待できるため、選ぶ際は参考にしてください。

冷蔵庫の選び方

10年前の冷蔵庫を最新の冷蔵庫に買い替えると、約40〜47%の省エネになります。もし古い冷蔵庫を使い続けているのであれば、買い替えを検討しましょう。冷蔵庫を選ぶ場合、次のポイントを考慮して、サイズや機能を決めます。

  • 家族の人数
  • ライフスタイル

一般的に、容量の大きい冷蔵庫は消費する電力も大きく、特に冷凍室の大きさは消費電力量に影響を与えます。

ただし、買い置きの有無や冷凍庫の使用頻度などは各家庭のライフスタイルによって異なります。ご自宅に適したサイズや機能を選ぶことが大切です。

テレビの選び方

最新のテレビには、画面が大きく迫力があるタイプや優れた録画機能が便利なタイプがあります。ただし、一般的に画面の大きさや機能の多さは消費電力量に比例するため、省エネを考慮しながら慎重に検討しましょう。

近年では、明るさセンサーやオフタイマーといった省エネ性能が高いテレビも多くあります。省エネ機能も重視しながら、部屋の広さや使用目的にあったサイズや機能を選ぶのがおすすめです。

リフォームを検討する

戸建てに住んでいる場合、以下のように住居を省エネリフォームするのも節電に効果的な方法です。

  • 床への断熱材の貼り付け
  • 天井裏への断熱材の吹き込み・敷き込み
  • 断熱性能の高い窓への交換

しかし、住居のリフォームにはまとまった資金が必要です。省エネ住宅の普及を促進するため、政府による低利融資や減税制度が実施されているので積極的に活用しましょう。

電力会社や料金プランを見直す

電力の自由化によって、消費者が電力会社や料金プランを選べる時代になりました。事業者によって、割引サービスやポイント還元制度など様々なプランが提供されています。

各事業者が提供している電気料金のシミュレーションなどを活用し、加入している料金プランが適切かどうか検討しましょう。世帯人数やライフスタイルに適した電力会社や料金プランに見直すことも、電気代を節約するうえで必要です。

まとめ

まとめ

電気代の平均額は、世帯人員の増加に伴って高くなり、地域や季節によっても差が生じます。電気代を節約するには、日々の節約意識やエコ家電への買い替えなどが効果的です。

また、料金プランや電力会社の見直しも、電気代の節約につながります。楽天でんきの場合、利用料金200円(※6)につき1ポイント、ガス(※7)とセットなら100円(※6)につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります(※8)。効率的に楽天ポイントを貯められるうえ、楽天ポイントを利用料金に充当することも可能です(※9)。

夏や冬はエアコンの使用頻度が増えるため、電気代が気になる方も多いでしょう。電力会社の切り替え手続きなどには時間がかかるため、早めの見直しが重要です。

楽天でんきの料金シミュレーションでは、年間の料金のおトク額や獲得ポイントを試算できるため、電力会社の見直しを検討される方はぜひご活用ください。

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(※6)楽天ポイント進呈の基準となる金額は、電気料金とガス料金の税抜価格です。
(※7)楽天ガスは都市ガス(東京ガス、東邦ガス、関電ガス)が提供対象エリアです。詳しくはガス対象エリアページをご確認ください。
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この記事を監修した人
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鶏冠井 悠二(かいで ゆうじ)

1級FP技能士・CFP・証券外務員一種・投資診断士・節約生活スペシャリスト・クレジットカードアドバイザー®

コンサルタント会社、生命保険会社を経験した後、ファイナンシャルプランナーとして独立。「資産形成を通じて便利で豊かな人生を送って頂く」ことを目指して相談・記事監修・執筆業務を手掛ける。担当分野は資産運用、保険、投資、NISAやiDeco、仮想通貨、相続、クレジットカードやポイ活など幅広く対応。現在、WEB専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。