引越しに伴う電気の手続きとは?

引越しによって住居が変わると、役所での住所変更の手続きなどやることがたくさんあります。電気契約では、旧住所(引越す前の家)での使用停止と新住所(引越した先の家)での使用開始、2つの手続きが必要です。

引越しに伴う電気の手続きには、原則として手数料などの費用は発生しません。ただし、契約先やタイミングによっては、違約金が発生することがあります。

引越しが決まったら、契約内容や解約条件を改めて確認しておくと良いでしょう。

電気の引越し手続きを行うタイミング

電力会社による違いはありますが、旧住所での使用停止手続きと新住所での使用開始手続きは、通常、30日前から受け付けが始まります。引越し日が決まり次第、1~2週間前を目安に、なるべく早めに手続きしましょう。

特に、使用開始手続きにかかる日数は電力会社によって異なり、引越しシーズンには通常より時間がかかる場合があります。引越し当日に手続きをして即日開通できる場合もありますが、必ずしも保証されているわけではありません。

引越し当日から電気を利用したい場合は、余裕をもって手続きしておくことが大切です。

また、引越しを機に電力会社を乗り換える場合は、通常の引越し手続きよりも時間がかかることがあるため、早めに検討しましょう。

電気の引越し手続きの手順

電気の引越しには、旧住所と新住所のそれぞれで手続きが必要です。2つの手続きを詳しく確認する前に、まずは引越しの際に必要な電気にまつわる手続きと全体の流れを把握しておきましょう。

引越しの際に必要となる電気にまつわる手続きは、以下の手順で行います。

①引越しが決まり次第、契約中の電力会社へ旧住所での使用停止を連絡する
②旧住所の退去日にご自身でブレーカーを落とす
③新住所へ入居後にご自身でブレーカーを上げて、電気の開通を確認する
④インターネットや電話で電力会社へ使用開始を連絡する

ただし、③と④に関しては、新住所に設置されているのが従来の電気メーターである場合です。

2025年末までに全国での交換が完了予定のスマートメーター(一部取り替え作業が困難な場所などを除く)では、新住所への入居前に使用開始手続きが完了していれば、引越し当日からブレーカー操作なしで電気を使用できます。

引越し前後で同じ電力会社の契約を引き継ぐ場合

旧住所で利用していた電力会社との契約を新住所でも引き継ぐ場合に必要な、電気の引越し手続きを詳しく紹介します。

旧住所での電気の引越し手続き

旧住所での電気にまつわる手続きは、以下の手順で行います。

①引越しが決まり次第、契約中の電力会社へ旧住所での使用停止を連絡する
②旧住所の退去日にご自身でブレーカーを落とす

旧住所では、引越しが決まり次第、契約中の電力会社へ使用停止を連絡します。引越しの繁忙期などは手続きに時間がかかるおそれもあるため、できるだけ早めに申し込みましょう。引越し日の1~2週間前までに余裕をもって済ませておくと安心です。

電気の使用停止の手続きが済んでいれば、引越し当日にご自身で旧住所のブレーカーを落とすと、旧住所での電気の引越し手続きは完了します。

スマートメーターには従来の電気メーターにあるアンペアブレーカーはありませんが、万が一に備えて漏電ブレーカーを落としておきましょう。

退去時の立ち会いは原則として不要です。設備状況によっては電力会社とともに立ち会いを求められる可能性もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

新住所での電気の引越し手続き

新住所での電気に関する手続きは、以下の手順で行います。

①インターネットや電話で電力会社へ使用開始を連絡する
②新住所へ入居後、電気の開通を確認する

新住所への引越し日にあわせて、電気の使用開始手続きを行います。同じ電力会社を引き続き利用する場合は、使用停止・使用開始の手続きを同時にできることが多いため、まとめて手続きすると良いでしょう。

従来の電気メーターの場合は、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・配線用ブレーカーの順でスイッチを入れることで、使用開始手続き前でも引越し当日から電気を使うことができました。

しかし、先述のとおり、2025年末時点で従来の電気メーターからスマートメーターへの交換が完了しているため、事前に使用開始の手続きを済ませていないと、引越し当日に電気を使えない可能性があります。

退去時と同じく、原則として立ち会いはありません。ただし、エコキュートや電気温水器のある住宅など、設備状況によっては電力会社と本人の立ち会いが必要です。

新しく契約する場合

実家を出て一人暮らしをはじめるなど、引越しに伴って新たに電気の契約が必要になる場合は、次の手順で手続きを行います。

①引越し後に契約したい電力会社とプランを決める
②引越し日が決まり次第、インターネットから申し込む
③新住所へ入居後、電気の開通を確認する

新住所で新しい電力会社と契約する場合は、インターネットから手続きできます。契約にあたっては、契約者氏名・新住所・電気の使用開始日・本人確認書類などが必要です。

新電力会社の多くが支払方法としてクレジットカードを採用しているため、ポイントサービスなどの特典にも注目して選ぶと良いでしょう。

また、電力会社との契約手続きと同時に、旧住所での電気の使用停止手続きも忘れないよう注意してください。

解約のみを行う場合

実家や結婚相手の家など、すでに電気を使用している住居への引越しでは、旧住所での解約手続きのみが必要です。

電気を解約する際の手続きは、以下の手順で行います。

①引越し日が決まり次第、契約中の電力会社へ旧住所での使用停止を連絡する
②旧住所の退去日にご自身でブレーカーを落とす

使用開始手続きと同様に、ほとんどの電力会社がインターネットでの解約手続きに対応しています。スムーズに手続きを進めるため、使用停止日や契約者番号などの情報を事前に準備しておきましょう。

引越し当日の手続きで即日解約も可能ですが、手続き完了に1~2営業日ほどかかる場合もあります。

また、先述のとおり、スマートメーターは必ずしもブレーカーを落とす必要はありませんが、万が一のトラブルに備えて主ブレーカーや漏電ブレーカーを落としておくと安心です。

電力会社への連絡方法

電気の引越し手続きで電力会社へ連絡する方法には、主にインターネットと電話があります。昨今は24時間いつでも手続きできるインターネットが主流です。インターネットからであれば、引越しの繁忙期などを除き、最短で翌営業日には手続きが完了します。

電力会社のなかには電話による手続きに対応しないところもあります。気になる方は電力会社へ問い合わせておきましょう。また、従来の電気メーターの場合、使用開始の手続きとして、新居に備え付けの「電気使用開始手続書」に記入のうえ返送する方法も選べます。

電気の引越し手続きでは一般的に申込期限は設けられていません。しかし、インターネットでの申し込に関しては手続きの対象期間を定める会社が多く、引越し日の30日以上前など、あまりに早すぎると手続きを受け付けない電力会社もあります。

電気の引越し手続きに必要な情報

旧住所で電気の使用停止の手続きをする際、次のような情報を確認されるのが一般的です。

チェック項目
契約者氏名
現在住んでいる住所(電力会社と契約している住所)
契約者の連絡先(電話番号やメールアドレス)
電力会社のお客様番号
電気の使用停止日・使用開始日
引越し先の住所(新住所)
引越し日(旧住所からの退去日と新住所への入居日)
電気料金の支払方法

契約者氏名とお客様番号を把握しておくと、手続きをスムーズに進められます。電力会社の「お客様番号」は、毎月の「電気使用量のお知らせ(検針票)」や領収書、電力会社のマイページなどで確認可能です。

電気の引越し手続きをする際の注意点

電気の引越し手続きをする際の注意点

電気の引越し手続きをするにあたって覚えておきたいポイントには、次のようなものがあります。

①引越し先の住所が電力会社のサービスエリアに含まれているか確認する
②旧住所での使用停止手続きを忘れない
③引越し先が決まってから使用停止手続きをする
④新居がスマートメーターなら使用前に手続きを終わらせる
⑤引越し当日でも使用開始手続きはできる
⑥開通時に立ち会いが必要な場合がある

それでは、それぞれのポイントをわかりやすく紹介します。

①引越し先の住所が電力会社のサービスエリアに含まれているか確認する

日本の電力のサービスエリアは、北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国、九州、沖縄に分かれています。

それぞれのエリア内では、特定の一般送配電事業者(東京電力パワーグリッドや関西電力送配電など)が電力を管理し、供給しています。新電力が供給する電力にも、通常、一般送配電事業者の送電網が利用されています。

電力会社ごとにサービスエリアは異なり、ほぼ全国を網羅する電力会社もあればエリアを限定している会社もあります。そのため、引越しによっては、希望する電力会社のサービスエリアから外れる可能性もあります。

電気の引越しにあたっては、新住所がどの電力会社のサービスエリアに含まれているのか、必ず確認しておきましょう。

②旧住所での使用停止手続きを忘れない

先述のとおり、電気の使用停止手続きには、明確な期限が定められているわけではありません。引越しする際に使用停止手続きを忘れると、新住所で暮らしながら、旧住所で使われた電気料金まで支払うおそれもあるため注意が必要です。

引越し日までに手続きを終えていても、年末年始や引越しの繁忙期だと電力会社での手続きが遅れるケースもあります。余裕をもって手続きを済ませましょう。

③引越し先が決まってから使用停止手続きをする

旧住所で使用した電気料金の最後の請求書は、引越し先となる新住所へ送付されます。そのため、使用停止手続きでは契約中の電力会社に新住所を伝えなければなりません。電気の使用停止手続きは、引越し先が決まってから行いましょう。

なお、引越しの後にはじめて請求される電気料金は、新住所でブレーカーを上げた当日(あるいは使用開始日として電力会社へ伝えた日)から1回目の検針日前日までを日割りした金額になります。

電気料金の支払方法は、引越し前後で電力会社が変わらない場合、引越し前の方法が継続されます。

④新居がスマートメーターなら使用前に手続きを終わらせる

電力供給の安定化を目的に、従来の電気メーターからスマートメーターへの取り換えが進んでいます。

スマートメーターだと、電力会社は通信機能や遠隔操作機能を使って電気の使用状況を管理できます。そのため、どんな設備状況であっても、電気の使用停止・開始にあたって電力会社の立ち会いは不要です。

しかし、使用開始の手続きが済んでいなければ、従来型のようにご自身でブレーカーを上げても、新居で電気を使えません。電力会社が電気の開通や停止をスマートメーターで管理するためです。

新居がスマートメーターに取り換え済みの場合、引越しまでに使用開始手続きを必ず済ませておきましょう。

ただし、引越しまでに手続きを済ませていても、新住所の電気メーターやアンペア数などを電力会社が確認できないなどの不具合があれば、使用開始日が遅れることもあります。

⑤引越し当日でも使用開始手続きはできる

引越し前後はやることが多いため、電気の引越し手続きをつい忘れてしまう方もいるでしょう。ゆとりをもった手続きは大切ですが、使用停止・使用開始の手続きは引越し当日に申し込むことも可能です。

しかし、先述のとおり、スマートメーターは電力会社が管理しているため、事前に手続きを終えていなければ引越し当日から電気を使えません。

スマートメーターの場合、手続き開始から電気の開通までに通常でも1~5営業日ほどかかるとされます。

手続きを忘れていたと気づいたら、気づいたタイミングですぐに電力会社へ連絡しましょう。

⑥開通時に立ち会いが必要な場合がある

新住所での電気開通では、基本的に立ち会いは不要です。従来の電気メーターでは、ブレーカーを上げるだけで引越し当日から電気を使うことができました。2025年中に全国で交換が完了する予定のスマートメーターでは、事前に使用開始手続きを済ませていれば、引越し当日から電気を使用できます。

ただし、エコキュートなどの電気設備が設置されている住宅では、電力会社の立ち会いが必要になるケースがあります。

新住所での立ち会いの有無が不明な場合は、事前に電力会社へ確認しておきましょう。

引越しのタイミングで電力会社を見直す

引越しするときは、大切なライフラインである電気の使用停止・使用開始、2つの手続きが欠かせません。どうせ手続きをするなら、日頃の電気料金を見直して、新しい電力会社との契約を検討するのもおすすめです。

そこで、引越しをする際に電力会社を見直すタイミングや注意点を紹介します。

引越しは電力会社を見直す絶好のタイミング

電気の引越しでは、旧住所での使用停止・新住所での使用開始の手続きが必要です。引越し後も同じ電力会社と契約するのもいいですが、手続きを要するタイミングで、新しい電力会社を検討するのもおすすめです。

電力自由化がはじまって以来、様々なプランやサービスを提供する新電力会社が増えています。電力会社やプランによって、基本料金の有無や料金、電気料金単価に違いがあるため、毎日の電気の使い方からご自身にあった電力会社を探してみると良いでしょう。

電気料金の高騰に頭を悩ませる方が増えています。ご自身のライフスタイルや希望にあわせて電力会社やプランを選ぶことで、電気料金の節約につながると期待されます。

電力会社の切り替えを検討する際の注意点

電力会社の切り替えは、申し込みさえ終われば、配線工事や立ち会いは原則不要です。引越し前後の慌ただしいタイミングで契約しても負担にならないでしょう。

ただし、新しい電力会社へ契約を申し込む前に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

注意①サービス提供エリアの確認
電力会社によってサービス提供エリアが異なります。新しい電力会社を検討するときは、新住所が提供エリアに入っているかの把握からはじめてください。

注意②集合住宅での電気契約
マンションなどの集合住宅では、1棟まるごと同じ電力会社と契約する一括受注契約になっている場合もあります。その場合は自由に電力会社を選べない可能性もあります。詳しくは、集合住宅の管理会社や不動産会社へ確認しましょう。

電力自由化の概要や電力会社の乗り換え、供給地点特定番号の調べ方について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

電力自由化とは?メリット・デメリットや電力会社の選び方を解説

電力会社や電気プランは乗り換えできる?電気料金は変わる?選び方や注意点を解説

供給地点特定番号の調べ方は?必要なケースや番号を使った手続き方法を解説

ガスや水道にはどんな引越し手続きが必要?

ガスや水道も、電気と同じく生活に不可欠なライフラインです。そこで、引越しで必要となるガスや水道の手続きを簡単に紹介します。

電気と同じように、ガス・水道ともに、事前に契約者氏名やお客様番号を把握しておくと手続きがスムーズに進むでしょう。

なお、そのほかの引越しの際にやることは以下の記事で詳しく解説しています。

引越しのやることチェックリスト|手続きのタイミングや内容、流れを解説!

ガスに関する手続き

ガスの引越し手続きは、電気とほとんど変わりません。引越し日が決まったら、契約中のガス会社と新住所で利用するガス会社に、インターネットや電話・FAXなどで使用停止と使用開始を伝えます。

引越しの際に必要なガスに関する手続きは、以下の手順で行います。

①引越しが決まり次第、旧住所での使用停止を連絡する
②引越しが決まり次第、新住所での使用開始を連絡する
③新住所での使用開始(ガスの開栓)を作業員立ち会いのもと行う

使用停止(閉栓)の立ち会いは基本的に不要ですが、オートロックのマンションや屋内にガスメーターがある住居などの場合には、立ち会いを求められることがあるためスケジュールに注意してください。

新住所での使用開始(開栓)には、ガス漏れや警報装置の動作確認も兼ねた立ち会いが必要です。引越しの繁忙期には予約が取りにくくなるおそれもあるため、予約は早めに行いましょう。

電気とガスのセット契約のメリットとデメリットについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

電気とガスをまとめるのはデメリットがある?メリットとあわせて解説

水道に関する手続き

電気・ガスとは違い、水道は自治体が管理しています。自治体ごとのルールにのっとって、インターネットや電話・FAXで引越し手続きをしましょう。

引越しの際に必要な水道に関する手続きは、以下の手順で行います。

①引越しが決まり次第、旧住所での使用停止を連絡する
②引越し後、新住所での使用開始を連絡する

使用開始に関して、ほとんどの自治体では引越し当日の即日申し込みでも問題ありません。新居に備え付けの「水道使用開始申込書」を記入して返送すれば、使用開始手続き前でも水道を使える場合もあります。

しかし、東京都のように、事前に手続きを終えていなければ、引越し当日に水道を使えないエリアもあるため、引越し先の自治体で水道の使用開始手続きの詳細を確認しておくと良いでしょう。

また、自治体によっては、インターネットや電話だけでは手続きを終えられず、書面の提出を求められることもありえます。多忙になりがちな引越し前後ですが、必要な手続きをうっかり忘れないように注意しましょう。

まとめ

まとめ

引越しをするときの電気の手続きには、旧住所での使用停止・新住所での使用開始の2つがあります。

電気の引越し手続きは、電話やインターネットで済ませられる簡単なものです。ただし、旧住所での使用停止手続きを忘れると引越し後も支払いが続く、使用開始手続きのタイミングによっては引越し当日から電気を使えないなど、いくつか注意が必要です。

2つの手続きが必要となる「引越し」をきっかけに、新しい電力会社への切り替えを検討するのもおすすめです。おトクなサービスのある電力会社、ライフスタイルにあったプランを選ぶだけで、電気料金を削減できる可能性があります。

楽天でんきでは、利用料金200円につき1ポイント、ガス(※1)とセットなら100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります(※2)(※3)。貯まった楽天ポイントは利用料金にも充当できます(※4)。

楽天でんきのお申し込みはこちら

(※1)楽天ガスは都市ガス(東京ガス、東邦ガス、関電ガス)が提供対象エリアです。詳しくはガス対象エリアページをご確認ください。
(※2)楽天ポイント進呈の基準となる金額は、電気料金とガス料金の税抜価格です。
(※3)楽天ポイントの進呈対象は、クレジットカードでお支払いいただいた料金となります。
(※4)貯まったポイントは50ポイント(50円相当)からご利用料金に充当できます。

この記事を監修した人
この記事を監修した人の写真
鶏冠井 悠二(かいで ゆうじ)

1級FP技能士・CFP・証券外務員一種・投資診断士・節約生活スペシャリスト・クレジットカードアドバイザー®

コンサルタント会社、生命保険会社を経験した後、ファイナンシャルプランナーとして独立。「資産形成を通じて便利で豊かな人生を送って頂く」ことを目指して相談・記事監修・執筆業務を手掛ける。担当分野は資産運用、保険、投資、NISAやiDeco、仮想通貨、相続、クレジットカードやポイ活など幅広く対応。現在、WEB専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。