引越しに伴う電気の契約や解約はいつやるの?具体的な手続きや注意点を解説

引越しには、住所変更をはじめ様々な手続きが必要です。なかでも、電気契約の手続きは生活に欠かせないライフラインに関するものであるため、引越し当日から快適な生活を送るためにも適切に済ませておくべきでしょう。
引越しが決まったときに備えて、必要な手続きや行うタイミングなど、全体の流れを押さえておくと安心です。
本記事では、引越しに伴う電気契約の手続き、手続きをするうえでの注意点などを解説します。
さらに、引越しのタイミングで電力会社の切り替えを検討する方に向けて、新しい電力会社との契約方法を詳しく紹介します。
引越しに伴う電気の手続きとは?
引越しをして住居が変わると、役所での住所変更の手続きなどやることがたくさんあります。電気契約では、旧住所(引越す前の家)での使用停止と新住所(引越した先の家)での使用開始、2つの手続きが必要です。
電気の引越しで求められる、旧住所での使用停止と新住所での使用開始、それぞれの手続きを具体的に紹介します。
電気の引越し手続きの手順
電気の引越しには、旧住所と新住所のそれぞれで手続きが必要です。2つの手続きを詳しく確認する前に、まずは引越しの際に必要な電気にまつわる手続きと全体の流れを把握しておきましょう。
手順①引越しが決まり次第、契約中の電力会社へ旧住所での使用停止を連絡する
手順②旧住所の退去日にご自身でブレーカーを落とす
手順③新住所へ入居後にご自身でブレーカーを上げて、電気の開通を確認する
手順④インターネットや電話で電力会社へ使用開始を連絡する
ただし、手順③と④に関しては、新住所に設置されているのが従来の電気メーターである場合です。現在、交換が進められているスマートメーターである場合、新住所への入居前に使用開始を申込んでおく必要があります。
旧住所での電気の引越し手続き
旧住所では、引越しが決まり次第、契約中の電力会社へ使用停止を連絡します。引越しの繁忙期などは手続きに時間がかかるおそれもあるため、できるだけ早めに申込みましょう。引越し日の1~2週間前までに余裕をもって済ませておくと安心です。
電気の使用停止の手続きが済んでいれば、引越し当日にご自身で旧住所のブレーカーを落とすことで、旧住所での電気の引越し手続きは完了します。
スマートメーターには従来の電気メーターにあるアンペアブレーカーはありませんが、万が一に備えて漏電ブレーカーを落としておきましょう。
退去時の立ち会いは原則として不要です。設備状況によっては電力会社とともに立ち会いを求められる可能性もあるため、事前に確認しておくといいでしょう。
新住所での電気の引越し手続き
新住所への引越しにあわせて、電気の使用開始手続きを行います。新住所でも引越し前と同じ電力会社を使う場合は、使用停止・使用開始の手続きをいっしょにできることが多いため、まとめて手続きすると良いでしょう。
新居がスマートメーターの場合、事前に使用開始の手続きを終えなければ、引越し当日から電気を使えない可能性もあります。
従来の電気メーターの場合、使用開始の手続き前でも、ご自身で新居のブレーカーを上げた当日から電気を使えます。
スマートメーターの普及が進んでいるとはいえ、現在は過渡期のため戸惑われる方もいるようです。従来型とスマートメーターの手続きの違いをしっかりと把握しておきましょう。
従来型のブレーカーは、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・配線用ブレーカーの順番にスイッチを入れます。
退去時と同じく、原則として立ち会いはありません。ただし、エコキュートや電気温水器のある住宅など、設備状況によっては電力会社と本人の立ち会いが必要です。
電力会社への連絡方法
電気の引越し手続きで電力会社へ連絡する方法には、主にインターネットと電話があります。昨今は24時間いつでも手続きできるインターネットが主流です。インターネットからであれば、引越しの繁忙期などを除き、最短で翌営業日には手続きが完了します。
電力会社のなかには電話による手続きに対応しないところもあります。気になる方は電力会社へ問い合わせておきましょう。また、従来の電気メーターの場合、使用開始の手続きとして、新居に備え付けの「電気使用開始手続書」に記入のうえ返送する方法も選べます。
電気の引越し手続きでは一般的に申込期限は設けられていません。しかし、インターネット申込みに関しては手続きの対象期間を定める会社が多く、引越し日の30日前など、あまりに早すぎると手続きできないこともあります。
電気の引越し手続きに必要な情報
旧住所で電気の使用停止の手続きをする際、次のような情報を確認されるのが一般的です。
①現在住んでいる住所(電力会社と契約している住所)
②契約者氏名
③電力会社のお客様番号
④電気の使用停止日
⑤引越し先の住所(新住所)
⑥引越し日(旧住所からの退去日)
⑦支払方法
契約者氏名とお客様番号を把握しておくと、手続きをスムーズに進められます。電力会社の「お客様番号」は、毎月の「電気使用量のお知らせ(検針票)」や領収書、電力会社のマイページなどで確認可能です。
電気の引越し手続きをする際の注意点

電気の引越し手続きをするにあたって覚えておきたいポイントを紹介します。
旧住所での使用停止手続きを忘れない
先述のとおり、電気の使用停止手続きには、明確な期限が定められているわけではありません。引越しする際に使用停止手続きを忘れると、新住所で暮らしながら、旧住所で使われた電気料金まで支払うおれもあるため注意が必要です。
引越し日までに手続きを終えていても、年末年始や引越しの繁忙期だと電力会社での手続きが遅れることもあります。余裕をもって手続きを済ませましょう。
引越し先が決まってから使用停止手続きをする
旧住所で使用した電気料金の最後の請求書は、引越し先となる新住所へ送付されます。そのため、使用停止手続きでは契約中の電力会社に新住所を伝えなければなりません。電気の使用停止手続きは、引越し先が決まってから行いましょう。
なお、引越しの後にはじめて請求される電気料金は、新住所でブレーカーを上げた当日(あるいは使用開始日として電力会社へ伝えた日)から1回目の検針日前日までの使用量を日割りした金額になります。
電気料金の支払方法は、引越し前後で電力会社が変わらない場合、引越し前の方法が継続されます。
新居がスマートメーターなら使用前に手続きを終わらせる
電力供給の安定化を目的に、従来の電気メーターからスマートメーターへの取り換えが進んでいます。
スマートメーターだと、電力会社は通信機能や遠隔操作機能を使って電気の使用状況を管理できます。そのため、どんな設備状況であっても、電気の使用停止・開始にあたって電力会社の立ち会いは不要です。
しかし、使用開始の手続きが済んでいなければ、従来型のようにご自身でブレーカーを上げても、新居で電気を使えません。電力会社が電気の開通や停止をスマートメーターで管理するためです。
新居がスマートメーターに取り換え済みの場合、使用開始手続きを引越しまでに必ずしておきましょう。
ただし、引越しまでに手続きを済ませていても、新住所の電気メーターやアンペア数などを電力会社が確認できないなどの不具合があれば、使用開始日が遅れることもあります。
引越し当日でも使用開始手続きはできる
引越し前後はやることが多いため、電気の引越し手続きをつい忘れてしまう方もいるでしょう。ゆとりをもった手続きは大切ですが、使用停止・使用開始の手続きは引越し当日に申込むことも可能です。
しかし、先述のとおり、スマートメーターは電力会社が管理しているため、事前に手続きを終えていなければ引越し当日から電気を使うことはできません。
スマートメーターの場合、手続き開始から電気の開通までに通常でも1~5営業日ほどかかるとされます。
手続きを忘れていたことに気づいたら、気づいたタイミングですぐに電力会社へ連絡しましょう。
引越しのタイミングで電力会社を契約するには?
引越しするときは、大切なライフラインである電気の使用停止・使用開始、2つの手続きが欠かせません。どうせ手続きをするなら、日頃の電気料金を見直して、新しい電力会社との契約を検討するのもおすすめです。
そこで、引越しのタイミングで電力会社を切り替える方法や注意点を紹介します。
引越しは電力会社を見直す絶好のタイミング
電気の引越しでは、旧住所での使用停止・新住所での使用開始の手続きが必要です。引越し後も同じ電力会社と契約するのもいいですが、手続きを要するタイミングで、新しい電力会社を検討するのもおすすめです。
電力自由化が始まって以来、様々なプランやサービスを提供する新電力会社が増えています。電力会社やプランによって、基本料金の有無や料金、電気料金単価に違いがあるため、毎日の電気の使い方からご自身にあった電力会社を探してみると良いでしょう。
電気料金の高騰に頭を悩ませる方が増えています。ご自身のライフスタイルや希望にあわせて電力会社やプランを選ぶことで、電気料金の節約につながると期待されます。
電力会社との契約はインターネットから申込める
新しい電力会社との契約はインターネットから手続き可能で、電気の使用開始手続きと変わらず、手間や負担はかかりません。一般的な申込手順は次のとおりです。
手順①引越し後に使いたい電力会社とプランを決める
手順②引越し日(新住所での電気の使用開始日)が決まり次第、電力会社に契約を申込む
契約者氏名・新住所・電気の使用開始日・本人確認書類などがあれば申込めます。新電力会社の多くが支払方法をクレジットカードとしているため、おトクなポイントサービスがあるなど、クレジットカードのサービス面にも注目して選びましょう。
また、電力会社との契約手続きと同時に、旧住所での電気の使用停止手続きも忘れないよう注意してください。
電力会社の切り替えを検討する際の注意点
電力会社の切り替えは、申込みさえ終われば、配線工事や立ち会いは原則不要です。引越し前後の慌ただしいタイミングで契約しても負担にならないでしょう。
ただし、新しい電力会社へ契約を申込む前に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
注意①サービス提供エリアの確認
電力会社によってサービス提供エリアが異なります。新しい電力会社を検討するときは、新住所が提供エリアに入っているかの把握からはじめてください。
注意②集合住宅での電気契約
マンションなどの集合住宅では、1棟まるごと同じ電力会社と契約する一括受注契約になっている場合もあります。その場合は自由に電力会社を選べない可能性もあります。詳しくは、集合住宅の管理会社や不動産会社へ確認しましょう。
電力自由化の概要や電力会社の選び方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ガスや水道にはどんな引越し手続きが必要?
ガスや水道も、電気と同じく生活に不可欠なライフラインです。そこで、引越しで必要となるガスや水道の手続きを簡単に紹介します。
- ガス
ガスの引越し手続きは、電気とほとんど変わりません。引越しが決まり次第、契約中のガス会社と新住所で利用するガス会社に、インターネットや電話・FAXで使用停止・使用開始を伝えます。
旧住所の退去日に行うガスの閉栓や新住所でのガスの開栓には、ガスの安全な使用を確認するためにガス会社が入り、本人の立ち会いが必要です。引越し日や希望時間から、立ち会いの日程を決めましょう。
- 水道
水道は自治体が管理しています。自治体ごとのルールにのっとって、インターネットや電話・FAXで引越し手続きをします。使用開始に関しては、新居に備え付けの「水道使用開始申込書」を記入して返送すれば、手続きを完了できる自治体もあります。
使用停止・使用開始ともに、立ち会いの必要はなく、自治体への連絡のみで手続きが完了します。手続きを終えていれば、新住所でも当日から水道を使えます。
ガス・水道ともに、事前に契約者氏名やお客様番号を把握しておくと手続きがスムーズに進むでしょう。
なお、そのほかの引越しの際にやることは以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ

引越しをするときの電気の手続きには、旧住所での使用停止・新住所での使用開始の2つがあります。
電気の引越し手続きは、電話やインターネットで済ませられる簡単なものです。ただし、旧住所での使用停止手続きを忘れると支払いが続く、新居がスマートメーターの場合は手続きしなければブレーカーを上げても電気を使えないなど、いくつか注意が必要です。
2つの手続きが必要となる「引越し」をきっかけに、新しい電力会社への切り替えを検討するのもおすすめです。おトクなサービスのある電力会社、ライフスタイルにあったプランを選ぶだけで、電気料金を削減できる可能性があります。
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