電気使用量の平均はいくら?電気料金との関係や計算方法も解説

電気使用量とは、電力を使用した量のことで、「kWh」という単位が用いられます。月々の電気料金を計算するもとになるため、電気料金の負担を抑えるうえで重要な数値です。
本記事では、電気使用量の概要・平均や電気料金の計算方法、電気使用量を減らして節電するポイントを解説します。
電気使用量に関する正しい知識を身につけたうえで電化製品の使い方を見直し、電気料金の負担を抑えましょう。
電気使用量の単位「kWh」とは
電気使用量は電力を使用した量のことで、「kWh(キロワットアワー)」という単位で表されます。消費電力に使用時間を掛けて求めます。
消費電力(kW)×使用時間(h)=電気使用量(kWh)
電力(消費電力)とは、1秒あたりに消費される電気エネルギーの量です。ワット(W)やキロワット(kW)の単位で表されます(1,000W=1kW)。
月々の電気料金は、電気使用量をもとに計算されるため、電気料金を節約するためには電気使用量を減らすことが重要です。
「1kWh」は1kWの電力を1時間消費したときの電力量
「1kWh」は、1kWの電力を1時間消費したときの電力量です。電気料金は電気使用量をもとに計算されますが、1kWhあたりの単価は電力会社や料金プランによって異なります。電力会社の会員ページや検針票でご自身の単価を確認しましょう。
なお、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会は、31円/kWhを目安単価として定めています(2022年7月22日改定)。
1kWhあたりの電気料金や月々の電気料金の内訳は、以下の記事でも詳しく解説しています。
1kWhあたりの電気代はいくら?電気代の内訳や節電方法を解説
一般家庭の平均的な電気使用量
環境省によると、1世帯あたりの年間電気使用量(2021年度)は、平均4,175kWhでした。これを単純に12カ月間で割ると、1カ月あたりの電気使用量は約348kWhと求められます。
ただし、実際の電気使用量は時期や世帯人数などによって大きく異なるため、一概には言えません。
電気使用量を確認する方法
電力会社によって異なりますが、電気使用量は一般的に以下の方法で確認できます。
- 「電気ご使用量のお知らせ」(紙の検針票)
- 会員ページ
「電気ご使用量のお知らせ」
電力会社から届く「電気ご使用量のお知らせ」(紙の検針票)には、1カ月の電気使用量や請求金額などが記載されています。
ただし、電力会社や契約内容によっては紙の検針票が発行されない場合もあるため、契約している電力会社に確認しましょう。
会員ページ
多くの電力会社では、パソコンやスマートフォンを利用し、ウェブ上で電気使用量を確認できます。電力会社によっては、1カ月の電気使用量だけでなく、日別や時間別での確認も可能です。
楽天でんきのご契約者様向けマイページでは、電気使用量を月別、週別、日別、時間別にご確認いただけます。
電気使用量が多い電化製品は?
電化製品のなかでも、エアコンや冷蔵庫、照明器具、テレビなどは特に電気使用量が多い傾向があります。
電化製品 | 家庭における消費電力ウェイト |
---|---|
エアコン | 14.7% |
冷蔵庫 | 14.3% |
照明 | 13.5% |
テレビ | 9.4% |
パソコン | 3.9% |
ビデオレコーダー | 2.4% |
電気ポット | 2.3% |
温水暖房便座 | 2.0% |
電気コンロ | 1.9% |
電気炊飯器 | 1.7% |
除湿器 | 1.5% |
電子レンジ | 1.3% |
モデム・ルーター | 1.2% |
浴室乾燥機 | 1.1% |
食器洗い乾燥機 | 1.0% |
洗濯乾燥機 | 0.6% |
その他 | 27.4% |
出典:環境省委託事業「家庭部門のCO2排出実態統計調査事業委託業務(令和3年度調査分の実施等)報告書」
電気料金を抑えるためには、電気使用量が多い電化製品の使い方を見直すことが有効です。
エアコンや冷蔵庫は電気使用量が多い電化商品として知られていますが、照明も電気使用量の多い電化商品です。照明をつけっぱなしにしない、使っていない部屋の照明は切るなどの対策を取りましょう。
電化製品ごとの電気料金の計算方法
電化製品のカタログや取扱説明書に記載されている消費電力や電気使用量(年間消費電力量)を見れば、おおよその電気料金を求められます。
実際の消費電力は使用状況などによって変わるため、正確な電気料金を求めるのは難しいですが、目安として参考にすると良いでしょう。
電化製品の消費電力から電気料金を計算する方法
電気使用量(消費電力×使用時間)に電力量単価を掛けて算出しましょう。
電気料金=消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量単価(円/kWh)
消費電力の単位がワット(W)で表されている場合は、1,000で割るとキロワット(kW)に変換できます。
たとえば、消費電力が500Wの電化製品を1時間使用した場合の電気料金は、15.5円と計算できます(31円/kWhとして試算)。
0.5kW×1時間×31円/kWh=15.5円
電気使用量(年間消費電力量)から電気料金を計算する方法
より実態に近い電気料金を把握したい場合は、電気使用量(年間消費電力量)をもとに計算してみましょう。
エアコンや冷蔵庫などの電化製品は、使用状況や環境などによって消費電力に違いが生じるため、消費電力だけで電気料金を正確に把握するのは容易ではありません。
年間消費電力量は、一般家庭の使用条件に近い基準で稼働させたと仮定した場合の消費電力量であるため、電気料金を把握する際の目安になります。年間消費電力量から電気料金を求める計算式は、以下のとおりです。
電気料金=年間消費電力量(kWh)×電力量単価(円/kWh)
たとえば、年間消費電力量が250kWhの冷蔵庫の場合、年間の電気料金の目安は次のように計算できます(31円/kWhとして試算)。
250kWh×31円/kWh=7,750円
ただし、実際には気象条件や使用状況などによって異なるため、年間消費電力量から電気料金を求める際もあくまでも目安として参考にしましょう。
月々の電気料金の計算方法

月々の電気料金は、電気使用量に応じて決まる「電力量料金」に、「基本料金」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を加算した金額です。
電気料金=基本料金+電力量料金(燃料費調整額・市場価格調整額を含む)+再生可能エネルギー発電促進賦課金
月々の電気料金の内訳 | 概要 |
---|---|
基本料金 | 電気の使用量にかかわらず、毎月定額で発生する固定料金 |
電力量料金 | 電気使用量に応じて変動する料金 |
電気使用量に応じて変動する料金 | 再生可能エネルギーの買い取り費用を利用者が電力使用量に応じて負担する料金 |
月々の電気料金の決まり方や計算方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
一般家庭の平均的な電気料金は?
ご自身の電気料金が「周りと比べて高いのでは」と気になる方もいるのではないでしょうか。ここからは、総務省の調査をもとに一般家庭の電気料金の平均を紹介します。
「電気料金が急に増えた」「高すぎる」と感じている方は、以下の記事も参考にしてください。
一人暮らし世帯の電気料金の平均
一人暮らし世帯の電気料金の平均は、それぞれ以下のとおりです。
時期 | 電気料金(平均) |
---|---|
2023年1~3月 | 9,340円 |
4~6月 | 5,486円 |
7~9月 | 5,842円 |
10~12月 | 5,833円 |
季節別に見ると、1~3月はほかの季節と比べて電気料金が高いことが分かります。
一人暮らしの電気料金の平均額や高い原因は、以下の記事で詳しく解説しています。
一人暮らしの電気代平均はいくら?季節・地域別の平均額や高い原因、節約方法も解説
二人暮らし世帯の電気料金の平均
二人暮らし世帯の電気料金の平均は、以下のとおりです。
時期 | 電気料金(平均) |
---|---|
2023年1~3月 | 15,577円 |
4~6月 | 10,091円 |
7~9月 | 8,930円 |
10~12月 | 9,163円 |
一人暮らしの電気料金(平均)と比べて、大幅に高くなっていることが分かります。
三人暮らし世帯の電気料金の平均
三人暮らし世帯の電気料金の平均は、以下のとおりです。
時期 | 電気料金(平均) |
---|---|
2023年1~3月 | 18,356円 |
4~6月 | 12,058円 |
7~9月 | 10,285円 |
10~12月 | 10,543円 |
四人暮らし世帯の電気料金の平均
最後に、四人暮らし世帯の電気料金の平均を紹介します。
時期 | 電気料金(平均) |
---|---|
2023年1~3月 | 19,941円 |
4~6月 | 12,561円 |
7~9月 | 10,689円 |
10~12月 | 10,936円 |
三人暮らしと四人暮らしでは、電気料金に大きな違いは見られませんでした。
電化製品の使い方を見直して節電する方法

電気使用量が多い電化製品の使い方を見直せば、大きな節電効果が得られる可能性があります。
また、長期間同じ電化製品を使用している場合は、最新の省エネ家電に買い替えることも手段のひとつです。環境省によると、10年前の製品と比べてエアコンは約15%、冷蔵庫は約28〜35%の省エネになります。
この章では、エアコン、冷蔵庫、照明の節電ポイントを紹介します。できることから無理のない範囲で取り組んでみましょう。
エアコン
エアコンは、以下のポイントを意識して節電に取り組みましょう。
- 扇風機やサーキュレーターを併用する
- 暖房時の設定温度を下げる
- 冷房時の設定温度を上げる
- 短時間の外出時はつけっぱなしにしておく
- 夏場は厚手のカーテンなどで冷房の冷気が逃げるのを防ぐ
- フィルターをこまめに掃除する
- 室外機周辺に物を置かない
エアコンの消費電力は、スイッチを入れた直後が最も大きくなります。そのため、必ずしもこまめに消したほうが良いとは限りません。一般的に、日中30分程度の外出なら、つけっぱなしのほうが良いとされています。
エアコンの電気料金を抑えるポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています。
エアコンの電気代はどれくらい?つけっぱなしは節約になる?計算方法や節電方法を解説
冷蔵庫
冷蔵庫は、以下のポイントを意識して使い方を見直せば、電気料金の節約につながります。
- 開閉の時間や回数を減らす
- 温度を控えめに設定する
- 冷蔵庫内を整理して食材を詰め込まない
- 冷めてから冷蔵庫に入れる
- 省エネモードを活用する
- こまめにお手入れしてホコリなどを取り除く
冷蔵庫を開けると、再度冷やそうとして多くの電力を消費するため、無駄な開閉はなるべく減らしましょう。
また、食材を詰め込みすぎないこともポイントのひとつです。こまめに冷蔵庫内を整理し、常温で保存できるものは冷蔵庫に入れないようにしましょう。
冷蔵庫の電気料金を抑えるポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています。
照明
照明は使用する時間が長いため、少しの工夫で節電が可能です。
- こまめにお手入れする
- 使っていない部屋の照明は消す
- リモコンだけでなく壁スイッチも消す
- LEDに交換する
- 調光機能付き照明を選ぶ
リモコンで消灯している方は、壁スイッチを消す習慣をつければ待機電力を削減できます。
また、LEDランプへの交換も電気料金の節約に効果的です。資源エネルギー庁によると、電球形LEDランプは白熱電球と比べて約86%も省エネになります。
電力会社・料金プランの見直しも検討しよう
電気料金を抑えたいなら、電力会社・料金プランの見直しも効果的です。
電力会社によって電力量単価が異なるため、電力会社の乗り換えによって電気料金の負担を抑えられる可能性があります。
曜日や時間帯によって電力量単価が変わるプランやセット割引、基本料金0円など、料金プラン・サービスも電力会社によって様々です。また、電力会社によっては電気料金の支払いでポイントが貯まる・使える場合もあります。
複数の電力会社・料金プランを比較し、ご自身のライフスタイルにあったものを選ぶことが電気料金の節約につながります。
電力自由化のメリット・デメリットや電力会社の選び方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
まとめ
電気使用量(電力を使用した量)は、電気料金を計算するもとになる数値です。1カ月あたりの電気使用量は平均348kWh程度ですが、実際には世帯人数や電化製品の使い方、時期などによって異なるため、一概には言えません。
電力会社の会員ページなどで月別や日別の電気使用量を把握し、電気代を節約できるよう電化製品の使い方を見直しましょう。
また、電気料金を抑えるなら、電力会社・料金プランの見直しも有効です。
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