ガス代は節約すべき?地域ごとの平均額と比較しよう

ガス代の節約方法を確認する前に、自宅のガス代が本当に高いのかどうかを確かめましょう。

以下は、総務省統計局の2024年家計調査による、地方別の1世帯あたりのガス代平均額です。

地方ごとの1世帯あたりのガス代平均額(※1)

地方 1世帯あたりのガス代平均額
北海道地方 4,499円
東北地方 3,691円
関東地方 4,370円
北陸地方 3,564円
東海地方 4,363円
近畿地方 4,377円
中国地方 3,296円
四国地方 3,530円
九州地方 3,431円
沖縄地方 3,735円

(※1)出典:総務省統計局「2024年家計調査」

自宅のガス代が住んでいる地域の平均額よりも高い場合は、節約を検討してみてください。

ただし、ガス代はプロパンガスと都市ガスで大きく異なる点を考慮しましょう。都市ガスはガス代が安く、プロパンガスは高い傾向があります。

しかし、都市ガスは都市部を中心に、国土面積の約6%弱にしか敷設されていません。都市ガス対応のエリアでなければ使用できないため、プロパンガスを利用している世帯は別の方法で節約に取り組みましょう。

【キッチン編】ガス代の節約方法12選

【キッチン編】ガス代の節約方法12選

ここからは、ガス代を節約するための具体的な方法を解説します。まずは、ガスを使うことが多いキッチンでできる節約方法です。無理なく実践できそうなものから取り入れてみてください。

  1. ガスコンロの使用時間を短縮する
  2. ガスコンロを掃除する
  3. 火力を抑えて料理する
  4. 料理はまとめて作る
  5. 蓋や落とし蓋を活用して調理する
  6. 余熱調理を行う
  7. 冷凍した食材は自然解凍してから調理する
  8. 電子レンジや電気ケトルを活用する
  9. 炊飯器や圧力鍋などを活用する
  10. 鍋底の水滴を拭き取ってから火にかける
  11. 食器洗いは低温設定で行う
  12. 食洗機を使う

①ガスコンロの使用時間を短縮する

ガス代を節約したいなら、ガスコンロの使用時間をできるだけ短くするのがおすすめです。

ガスコンロの加熱時間が長くなると、ガス消費量が多くなってガス代が上がります。沸騰したタイミングで弱火にする、調理が完了したらすぐに火を止めるなどを意識して、ガスコンロの使用時間を短縮しましょう。

また、揚げ物のように高温を維持しながら調理する場合にガス代が高くなりやすいです。ガス代を節約したいときは、短時間でガスの使用が済む焼き料理や蒸し料理などの頻度を増やす方法もあります。

②ガスコンロを掃除する

料理に使うガスコンロをこまめに掃除すると、ガス代を抑えられます。

ガスコンロが汚れていると熱伝導が悪くなり、料理するたびに無駄なエネルギーを消費します。掃除するときは消火していることを確認したうえで、濡らしたキッチンペーパーで汚れを拭き取りましょう。

ガスコンロのバーナー部分が目詰まりすると熱効率が落ちるので、忘れずに掃除してください。

③火力を抑えて料理する

料理中は、ガスコンロの火力を抑えることを意識するとガス代を節約できます。

炎が鍋やフライパンからはみ出るほど火力を強くすると、熱がうまく伝わらなくなるためエネルギーが無駄になります。火力が高いほどガス代も高くなるので、基本的に中火以下で調理するようにしましょう。

④料理はまとめて作る

料理はこまめにするより一度にまとめて作ったほうが、ガス代を節約できます。

調理回数を減らせばガスの使用時間が減り、ガス代を抑えることが可能です。作った料理を小分けにして冷蔵や冷凍で保存すれば、一食ずつ利用できて調理の手間を省けるというメリットもあります。

⑤蓋や落とし蓋を活用して調理する

調理中に蓋や落とし蓋を活用すれば、ガス代の節約が可能です。

鍋やフライパンに蓋をすると熱が逃げにくくなるため、温度が高まるまでの時間を短縮できます。速やかに温度を上げることで、短時間で調理を終えられるというメリットもあります。

⑥余熱調理を行う

加熱調理の後に残った余熱を利用して調理することも、ガス代の節約に有効な方法です。

余熱は火を使わないので、ガスの消費量を削減してガス代節約につなげられます。ゆで卵やそうめんなどは、余熱調理しやすいでしょう。余熱調理の際は、保温性の高い調理器具を選んで使う工夫も大切です。

⑦冷凍した食材は自然解凍してから調理する

冷凍した食材は、自然解凍してから調理すればガス代を節約できます。

凍ったままの食材は調理に時間がかかりますが、自然解凍しておけば加熱時間を短縮できます。冷凍庫から冷蔵庫に移しておく、流水で解凍するなど、食材に応じた自然解凍を実践してみましょう。

⑧電子レンジや電気ケトルを活用する

調理に電子レンジや電気ケトルを活用することで、ガス代を節約できます。

電子レンジや電気ケトルを使うと時短調理できるため、ガスで調理するよりも出費を抑えやすいです。ブロッコリーやカボチャ、ジャガイモのような固めの野菜の下ごしらえを電子レンジで行う、お湯が必要なときは電気ケトルで沸かすなどの工夫をしてみてください。

⑨炊飯器や圧力鍋などを活用する

炊飯器や圧力鍋を使って料理を作ると、ガス代を節約できます。

炊飯器は電気で動くので、ガス代はかかりません。熱を効率よく伝えられるため、炊飯以外に煮込み料理などにも活用できます。また、ガスの圧力鍋は高圧で食材を加熱するので調理時間が短く済み、電気の圧力鍋はガス代がかかりません。

特に煮込み料理は通常の鍋を使って作ると時間がかかり、ガス代がかさむため、炊飯器や圧力鍋の活用がおすすめです。

⑩鍋底の水滴を拭き取ってから火にかける

鍋やフライパンを火にかけるときは、底の水滴を拭き取ることでガス代を抑えられます。

底に水滴が付着していると、水を蒸発させるために無駄なエネルギーが消費されます。洗った鍋やフライパンは、布巾でしっかりと拭いてから火にかけましょう。

⑪食器洗いは低温設定で行う

食器を洗うときは、水をできるだけ低温に設定するとガス代を節約できます。

ガス給湯器を稼働させる際にはガスを使用するので、設定温度が高いとガス代が高くなります。冷たい水にしなくても、40℃から38℃に下げるなどの微調整で節約効果が期待できるため、無理のない範囲で設定温度を変更してみてください。

⑫食洗機を使う

食器を洗う場合、お湯を使った手洗いよりも食洗機を使ったほうが、ガス代を節約できます。

食洗機は少量のお湯を循環させることで汚れを落とすため、ガス代の節約が可能です。食洗機を購入するための初期費用はかかるものの、長期的な光熱費の節約を考えるなら導入を検討しても良いでしょう。

【お風呂編】ガス代の節約方法7選

【お風呂編】ガス代の節約方法7選

お風呂でもガス代がかかるので、節約したいなら日々の使い方を見直してみましょう。以下の方法で、お風呂のガス代の節約が可能です。

  1. 給湯温度を低めに設定する
  2. 浴槽に張るお湯の量を少なめにする
  3. 追い焚き機能の使用頻度を減らす
  4. シャワー時間を短くする
  5. 節水シャワーヘッドに交換する
  6. 浴槽に蓋をする
  7. 給湯システムの電源をこまめにオフにする

①給湯温度を低めに設定する

お風呂に入るときは、給湯温度を低めに設定すればガス代を節約できます。

高温のお湯を沸かすほどエネルギー消費が大きくなり、ガス代が高くなります。熱いお湯につかると心臓に負担がかかるデメリットもあるため、適温に設定しましょう。

ただし、給湯温度が低すぎると風邪を引いてしまったり、リラックスできなくなったりするため注意が必要です。入浴時の適温は38〜42℃程度なので、目安にしてみてください。

②浴槽に張るお湯の量を少なめにする

浴槽に張るお湯を少なめにすると、ガス代を節約できます。

お湯の量が少なければ、温めるのに必要なガス消費量も少なく済みます。少ないお湯で半身浴をするか、全身浴では浴槽から溢れない量にしてみてください。

③追い焚き機能の使用頻度を減らす

追い焚き機能の使用頻度を減らせば、ガス代の節約が可能です。

経済産業省資源エネルギー庁の試算によると、毎日2時間放置したお湯を1回追い焚きしていたのをやめることで、1年間で約6,190円のガス代を節約できます(※2)。家族がいる場合は、入浴の間隔をなるべく空けないことで追い焚きを減らし、ガス代の節約につなげられます。

なお、追い炊きにかかる電気代や節約方法は以下の記事で詳しく解説しています。

追い焚きの電気代はいくら?お湯の入れ直しとの比較や節約方法を解説

(※2)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

④シャワー時間を短くする

シャワー時間を短くすれば、ガス代の節約につながります。

節約のために入浴せずシャワーで済ませても、長時間使用すれば多くのお湯を使ってしまいます。経済産業省資源エネルギー庁の試算によると、45℃でシャワーを使う時間を1分間短くすれば、1年間でガス代を約2,070円節約することが可能です(※3)。

ガス代を節約したいなら、1日1分シャワー時間を短くすることを心がけてみましょう。

(※3)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

⑤節水シャワーヘッドに交換する

節水シャワーヘッドに交換すると、使用感を変えずにガス代を節約できます。

節水シャワーヘッドは、お湯が出る穴の数や大きさが通常のシャワーヘッドと異なり、お湯の勢いを変えずにガス代を節約できるアイテムです。初期費用は必要ですが、ガス代を継続的に節約できるため、導入を検討してみましょう。,070円節約することが可能です(※3)。

⑥浴槽に蓋をする

浴槽にお湯を張ったらこまめに蓋をすることで、お湯が冷めにくくなり、ガス代の節約につながります。

蓋をすれば追い焚きをしなくてもお湯が冷めず、家族が快適に入浴できます。頭や体を洗っている間は蓋をしておき、入浴直前に外すと良いでしょう。入浴中も浴槽の半分に蓋をしておけば、よりお湯が冷めにくくなります。

⑦給湯システムの電源をこまめにオフにする

給湯システムのリモコンが浴室内にある場合は、こまめに電源をオフにするとガス代の節約が可能です。

機種によっては、操作していなくてもスイッチがオンになっていると自動で追い焚き機能が働くため、ガス代がかかってしまいます。使っていないときは電源をオフにして、使うときだけ電源を入れるようにしましょう。

【契約編】ガス代を節約する方法3選

ガス代が高い場合は、そもそも料金が高いガス会社やプランを利用している可能性があります。ガスの使い方を変えなくても、契約内容を見直すだけでガス代を節約できるケースは少なくありません。

以下のように、ガスの契約を見直してみましょう。

  1. ガス会社やプランを切り替える
  2. 電気とガスのセット契約に変更する
  3. オール電化に切り替える

①ガス会社やプランを切り替える

ガス会社を切り替えるだけで、ガス代を節約できる可能性があります。

会社を変えてもガスの質や安全性は変わらないので、料金が安い会社に変えると良いでしょう。ライフスタイルや世帯人数にあったおトクなプランが提供されていることもあるので、比較検討してみましょう。

②電気とガスのセット契約に変更する

ガス単体の契約から、電気とガスのセット契約に変更することで、光熱費を節約できる可能性があります。

ガスと電気をまとめると割引が適用されるプランや、セット契約でポイントが貯まりやすくなることで結果的におトクになるプランなど、セット契約の内容は様々です。

電気とガスのセット契約には、請求先を1つにまとめられるなどのメリットもあるので、検討してみましょう。

電気とガスのセット契約については以下の記事でも詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

電気とガスをまとめるのはデメリットがある?メリットとあわせて解説

③オール電化に切り替える

ガス代の高さが気になるなら、オール電化住宅に切り替える方法もあります。

オール電化のエネルギーはすべて電気でまかなうので、ガス代が発生しません。オール電化専用の電気料金プランを提供している電力会社も多く、安い時間帯に給湯器や暖房器具などを稼働させて熱やお湯を貯められるので、光熱費の総額を抑えやすいです。

ただし、オール電化住宅に引っ越すための費用や、自宅に設備を導入するための費用がかかります。手軽にできる方法ではありませんが、長期的な光熱費の削減を目指すならオール電化を検討してみてください。

光熱費が高いなら電気契約の見直しもおすすめ

ガス代だけでなく光熱費全体が高いと感じるなら、電気契約の見直しもおすすめです。

ガスだけでなく電気も自由化されているので、安い料金プランを提供している会社に乗り換えることができます。電力会社を切り替えるだけで電気代が下がり、光熱費を抑えられる可能性もあるので、現在の契約内容を一度見直してみましょう。

電力会社は各社様々な電気料金プランを提供しているため、比較検討してみるのがおすすめです。

電力自由化については以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

電力自由化とは?目的やメリット・デメリット、電力会社の選び方を解説

まとめ

ガス代が高いと感じるなら、節約方法を実践してみましょう。キッチンやお風呂でのガスの使い方を見直したり、ガス会社やプランの契約を変更したりするのがおすすめです。

ガス料金に限らず光熱費の高さが気になるなら、電気契約も見直してみましょう。楽天でんきは利用料金200円につき1ポイント、ガス(※4)とセットなら100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まり(※5)(※6)、貯まった楽天ポイントは利用料金にも充当できる(※7)のでおトクです。

楽天でんきに切り替えることでどのくらいおトクになるか知りたい方は、「料金シミュレーション」で試算してみてください。

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(※4)楽天ガスは都市ガス(東京ガス、東邦ガス、関電ガス)が提供対象エリアです。詳しくはガス対象エリアページをご確認ください。
(※5)楽天ポイント進呈の基準となる金額は、電気料金とガス料金の税抜価格です。
(※6)楽天ポイントの進呈対象は、クレジットカードでお支払いいただいた料金となります。コンビニ払込用紙でのお支払いではポイント進呈対象にはなりません。
(※7)貯まったポイントは50ポイント(50円相当)からご利用料金に充当できます。

この記事を監修した人
この記事を監修した人の写真
鶏冠井 悠二(かいで ゆうじ)

1級FP技能士・CFP・証券外務員一種・投資診断士・節約生活スペシャリスト・クレジットカードアドバイザー®

コンサルタント会社、生命保険会社を経験した後、ファイナンシャルプランナーとして独立。「資産形成を通じて便利で豊かな人生を送って頂く」ことを目指して相談・記事監修・執筆業務を手掛ける。担当分野は資産運用、保険、投資、NISAやiDeCo、仮想通貨、相続、クレジットカードやポイ活など幅広く対応。現在、WEB専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。