待機電力とは何か?発生する仕組みや家電にかかる電気料金を知って節約につなげよう
待機電力とは、コンセントにつながっているだけで、使っていない家電からも自然と消費される電力のことです。
電気料金を節約したいとお考えなら、無意識のうちに消費してしまう待機電力が気になる方もいるでしょう。実際のところ、待機電力はちょっとした工夫で減らすことも可能です。
本記事では、待機電力の概要や特に消費しやすい家電、節電のポイントなどをわかりやすく解説します。
待機電力とは
待機電力とは、家電を使用していない間、つまり待機状態において消費される電力を指します。
たとえば、予約した時間にBDやHDDレコーダーでテレビ番組を録画する場合、録画中だけではなく、予約データを保存し録画を実行する準備の段階でも、家電が動作していない間に一定の電力が消費されます。
家電の種類や使い方によって異なりますが、常時コンセントに接続している家電の多くは、一定の待機電力を消費しています。
待機電力が発生する理由
使っていない状態の家電で待機電力が発生する理由として、主に次の3つが挙げられます。
家電の機能を維持するため
家電のなかには、本来の機能を維持するために、使っていなくても待機電力を必要とするものがあります。こうした家電は、常にコンセントに接続して、電力を供給できる状態にしておかなければなりません。
具体例としては、BDやHDDレコーダー、スマートスピーカー、液晶表示の時計などがあり、これらは指定した時間や起動時、信号の受信時にメモリ内容を反映して動作するため、待機電力を必要とします。
必要なときに必要な指示を受信するため
テレビやエアコンなど、リモコンで操作する家電は、リモコンの信号に常時応答できるよう、電力を供給できる状態を維持しておく必要があります。
また、固定電話機も着信に備えて常に待機状態を保っており、一定の待機電力を消費しています。
コンセントに接続するだけで消費するため
スマートフォンの充電器やパソコンのACアダプターなどは、コンセントに接続するだけで待機電力を消費しています。
充電器やACアダプターには電流を安定化させる回路が備えられており、その回路を維持するために電力が消費されるためです。
待機電力で消費される電気料金はどれくらい?
使っていない状態の家電で消費される待機電力は、電気料金に換算するとどれくらいになるのでしょうか。
資源エネルギー庁のデータでは、2012年時点の1世帯あたりの年間消費電力量は4,432kWhで、そのうち待機電力は228kWhです。家庭で使う電力のうち待機電力の占める割合は5.1%となっています(※1)。
それでは、平均的な家庭の待機電力は電気料金に換算するといくらになるのか、先ほどのデータを基に計算してみます。電気料金の計算式は以下のとおりです。
- 電気料金=消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)
電気料金(円/kWh)は契約する電力会社やプランにより異なりますが、今回は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の公表する目安単価31円/kWhを使います。
待機電力を先ほどの年間228kWhとして計算すると、「228(kWh)×31(円/kWh)=7,068円」となります。家庭により違いはあるものの、待機電力だけで年間約7,000円の電気料金がかかる可能性があると推測されます。
詳しい計算方法や仕組みなど電気料金については、以下の記事でも詳しく解説しています。
電気料金の計算方法は?料金の決まり方を知って効率的に節約しよう
(※1)出典:経済産業省資源エネルギー庁「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」
待機電力で電気料金を消費しやすい家電
家庭でよく使われる家電にも、待機電力を生じるものがたくさんあります。しかし、家電によって、大きいものから小さいものまで待機電力の消費量は様々です。
そこで、待機電力が特に高いとされる5つの家電をピックアップして紹介します。
1 ガス給湯器
ガス給湯器は、ガスの燃焼によって水をお湯に加熱する機器です。ただし、電源が入っている間は、時計や湯温、設定内容などが液晶パネルに常時表示される製品が多く、待機電力が消費される要因となっています。
また、ガスのみを使うイメージが強いガス給湯器ですが、製品や機能によっては液晶や温度センサーが自動で起動するなど、使用中にも電力を使う可能性もあります。
2 テレビ
テレビは生活に欠かせない家電のひとつですが、リモコン操作への常時対応、録画予約のデータ保持、番組表の更新などで、多くの待機電力を消費します。
家庭で消費される待機電力の1割近くをテレビだけで占めているというデータもあります。
3 エアコン
エアコンはテレビに次いで待機電力が高いとされる家電で、待機電力は家電全体にかかる電力のうち7~8%ほどを占めています。
エアコンの待機電力は、テレビと同様にリモコン操作に常時対応するためのスタンバイのほか、温度などの液晶表示、冷暖房機能を支える「冷媒」の維持などに使われます。
エアコンを使用中の電気料金や節約方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
エアコンの節約方法8選!電気料金の仕組みを理解して効率良く抑えよう
4 BDやHDDなどのレコーダー類
BD(ブルーレイディスク)やHDD、DVDなどのレコーダー類は、指定した時間に録画をスタートする録画予約の実行、録画データの保存などの機能に待機電力を必要とします。
また、テレビやエアコンと同じく、リモコンを使うためのスタンバイにも電力を消費します。
レコーダー本体に液晶表示画面のある機器は、液晶表示にも電力が使われます。
5 温水洗浄便座
多くの家庭に普及している温水洗浄便座も、待機電力の消費が気になる家電の代表です。
使用していない時間であっても、便座の保温に加え、貯湯式は洗浄用の湯を常にタンク内に保持しておく必要があるため、意外とたくさんの待機電力を使います。
ほかにも、リモコン操作、脱臭、ノズル洗浄など、備える機能が多い製品ほど、より多くの待機電力を消費する可能性があります。
待機電力をほとんど消費しない家電もある
待機電力の消費が気になる家電がある一方、電気ケトルやドライヤー、アイロンなど、待機電力をほとんど消費しない家電もあります。共通するのは、使うときだけスイッチを入れる、待機中に維持する機能がないなどの特徴です。
待機電力を気にしなくて良い点はメリットになりますが、言い換えると、これらの家電は待機電力の節電効果を見込みにくいとも言えます。
電気ケトルや電子レンジなどは、使用していないときもコンセントにつなぎっぱなしであることが多く、待機電力はゼロではない可能性があります。ただし、最新の電気ケトルや電子レンジは未使用時に待機電力を消費しないものが大半です。
製品のパンフレットや説明書に記載された待機電力を確認のうえで、節電を検討すると良いでしょう。
家庭で待機電力を節電するアイデア6選
家庭で消費される待機電力を抑えるには、節電につながる具体的な行動が大切です。家電を使っていないときの待機電力を減らすアイデアには、次のようなものが考えられます。
①本体の主電源を切る
②使わない家電はコンセントを抜いておく
③節電タップを活用する
④省エネモードを使う
⑤充電ケーブルの挿しっぱなしを避ける
⑥最新のエコ家電に買い替える
それでは、待機電力の節電に役立つアイデア6つを紹介します。
①本体の主電源を切る
コンセントからプラグを抜くと本来の機能を維持できない家電は、待機電力の節電がむずかしいと思われるかもしれません。しかし、主電源を切ることを徹底するだけでも、約3割の待機電力を削減できると期待されます。
テレビには、リモコンのスイッチとテレビ本体の主電源、ふたつの電源ボタンがありますが、リモコンでスイッチを切っても、本体の主電源が入ったままだと待機電力を消費する製品もあります。その場合、本体のこまめな主電源オフが効果的です。
録画機能を備えたレコーダー類も、通常、主電源を切っても機能の維持に影響しません。テレビと同じように、主電源オフを習慣づけるのがおすすめです。
ただし、テレビやレコーダー類などの家電は、いつでも電力が供給される状態でなければ本来の機能を維持できないため、プラグを抜くのは避けましょう。
②使わない家電はコンセントを抜いておく
使っていない状態でコンセントにつないでいるだけでも、家電は待機電力を消費する可能性があります。そのため、しばらく使う予定のない家電は、コンセントからプラグを抜いておくと、待機電力を抑えられるでしょう。
資源エネルギー庁によると、コンセントからプラグを抜くことを徹底すると、家庭で消費される待機電力を2分の1にまで減らす効果が期待されるとのことです(※2)。
たとえば、プラグを抜く家電の一例として、オフシーズンのエアコンや夏場の温水洗浄暖房便座などが考えられます。
ただし、時計機能など、コンセントからプラグを抜くと設定がリセットされてしまう家電も多くあります。そこで、プラグを抜いても今後の利用に支障がない家電かどうか、事前に確認しておきましょう。悩んだときは、主電源オフだけに済ませておくと良いでしょう。
コンセントからプラグを抜くことによる家電の節電効果は、以下の記事で詳しく紹介しています。
家電のプラグはコンセントから抜いた方がいい?待機電力削減による節電効果を解説
(※2)出典:経済産業省資源エネルギー庁「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」
③節電タップを活用する
コンセントの差込み口にスイッチのオン・オフをコントロールするボタンのついた「節電タップ」を活用すると、プラグを抜くのと同じ節電効果が期待されます。プラグを挿したまま、スイッチだけで電力を遮断できるため、待機電力の節電が手軽になるでしょう。
節電タップは、3個口や6個口など、複数のプラグを挿せる製品も多く、家電の電力供給を1カ所でまとめてコントロールできるのも魅力です。レコーダー類、パソコンとプリンターなど、家電グループごとに節電タップをまとめると、より管理しやすくなります。
④省エネモードを使う
最新の家電には、一定時間使わなければ液晶表示をオフにする、主電源を落とすなど、自動的に待機電力を節電できる省エネモードを備えたものが増えています。こうした省エネモードに設定しておくだけで、待機電力を自然と減らせると考えられます。
省エネモードの機能や設定は、家電や製品により異なります。家電にどんな機能があるのか、説明書などで改めて確認してみると良いでしょう。
⑤充電ケーブルの挿しっぱなしを避ける
スマートフォンは毎日充電する方が多いため、リビングや寝室などのコンセントに、充電ケーブルを挿しっぱなしにしている方もいるでしょう。しかし、充電に使われていない間も、充電ケーブルを挿しているだけで微量ながら待機電力を消費する可能性があります。
また、スマートフォンの充電が完了した後、充電ケーブルにつなげたまま放置しないように注意しましょう。
充電が完了すると電力の供給は自動で止まります。しかし、時間がたつとスマートフォンから自然と放電され、再び充電が始まってしまい、無駄な充電を繰り返すうちに待機電力の消費が増える原因となります。
充電ケーブルの抜き差しがめんどうであれば、節電タップの活用がおすすめです。
⑥最新のエコ家電に買い替える
家電の技術は年々進化しており、高い省エネ性能を誇るエコ家電が続々と登場しています。たとえば、2023年と2013年の製品を比べると、32V型テレビで約31%、エアコン(冷房能力2.8kWhクラス)で約15%もの電気料金を節約できます(※3)。
さらに、最新のエコ家電には、使用時の消費電力が低いだけではなく、待機電力をほぼゼロに抑えた製品も増えました。省エネモードやオートオフ機能などの充実により、待機電力を大きく削減した製品がメジャーになりつつあります。
そのため、エコ家電に買い替えるだけで、主電源オフやプラグの抜き差しをしなくても、待機電力を含めた電気料金を大幅に節約できると期待されます。
実際、経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、家庭の待機電力は1989年437kWh、1995年285kWh、1999年228kWhと減少を続けていて、エコ家電の普及が影響していると推測されます(※4)。
(※3)出典:環境省「デコ活」しんきゅうさん
(※4)出典:経済産業省資源エネルギー庁「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」
待機電力を節電するときの注意点
待機電力を節電するアイデアの一つとして、コンセントからプラグを抜く方法を紹介しました。しかし、何度もプラグを抜き差ししていると、プラグやコードに負担がかかる場合もあります。
- コードを引っ張ってプラグを抜いて、コードを傷つけた
- ムリに挿してしまい、プラグの刃が変形した
こうした負担が元になり、漏電や接触不良などの電気トラブルが起こるおそれも考えられます。
トラブルを回避するには、コードではなくプラグを持って丁寧に抜き差しするなど、プラグやコードの扱いに注意することが重要です。また、頻繁にプラグを抜く家電があるなら、節電タップを活用してプラグやコードへの負担を減らしましょう。
電気トラブルの漏電とは何か、発生する仕組みや防止策については、以下の記事で詳しく紹介しています。
電気料金を節約したいなら電力会社やプランの見直しもおすすめ
待機電力を節電するアイデアを紹介しましたが、家庭の電気料金そのものを節約したいなら電力会社やプランを見直すのもおすすめです。
電力自由化以降、様々なプランやサービスを提供する新電力が登場し、消費者が自由に契約先を選べるようになりました。
電力会社やプランごとに基本料金の有無や電気料金単価が変わるため、電力会社の乗り換えやプランの見直しで、生活を変えなくても、電気料金を下げられる可能性があります。
まずは契約中のプランがご自身のライフスタイルに合っているかを確認して、より希望や条件にあう電力会社やプランを探してみましょう。
電気自由化の概要や電力会社の選び方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
家庭の電気料金のうちおよそ5%は、「使っていない状態の家電が消費する」待機電力によるものです。わずか5%とは言え、平均的な家庭の電気料金に換算すると年間7,000円ほどにもなります。
待機電力を節電したいなら、ガス給湯器やテレビ、エアコンなど、待機電力の多い家電を中心に、長期間使わない家電はコンセントからプラグを抜いておく、主電源を切るなどのアイデアを取り入れましょう。
待機電力だけではなく、家庭の電気料金そのものを節約するには、電力会社やプランの見直しもおすすめです。
楽天でんきなら、これまでと同じ品質の電力を基本料金0円(従量料金制)でご利用いただけます(※5)。利用料金200円につき1ポイント、ガス(※6)とセットなら100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります(※7)(※8)。貯まった楽天ポイントは利用料金にも充当できます(※9)。
さらに、楽天でんきでの前月の利用金額が5,500円(税込)以上、かつクレジットカード決済の方は、楽天市場でのお買い物で「通常ポイント+0.5倍」の楽天ポイントが進呈されます(※10)。最新のエコ家電へのおトクな買い替えにご活用いただけます。
楽天でんきはインターネットから簡単にお申し込みいただけます。まずは現在の電気料金や契約情報を入力して試算できる「料金シミュレーション」で、年間のおトク額や獲得できる楽天ポイントがどれくらいになるかをぜひご確認ください。
料金シミュレーションはこちら
楽天でんきのお申し込みはこちら
(※5)「プランS」「プランM」が対象。「動力プラン」の場合、基本料金は0円ではありません。
(※6)楽天ガスは都市ガス(東京ガス、東邦ガス、関電ガス)が提供対象エリアです。詳しくはガス対象エリアページをご確認ください。
(※7)楽天ポイント進呈の基準となる金額は、電気料金とガス料金の税抜価格です。
(※8)楽天ポイントの進呈対象は、クレジットカードでお支払いいただいた料金となります。
(※9)貯まったポイントは50ポイント(50円相当)からご利用料金に充当できます。
(※10)獲得条件および、進呈ポイントの上限があります。「楽天でんき」のSPU詳細はこちら。ご利用金額の一部もしくは全額をポイントでお支払い頂いた場合もSPU対象になります。



