引越し費用が安い時期と高い時期をチェック

日本においては、引越しする人が多い時期がおおよそ決まっているため、引越し費用が安い時期と高い時期には大きな傾向の違いがあります。また、引越しの繁忙期である3月の直前である2月下旬からは、予約状況が厳しくなる点も覚えておかなければなりません。

まずは、引越し費用が安い時期と高い時期、予約の取りやすさをそれぞれ確認しましょう(※1)。

引越し費用の相場について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

引越し費用の相場は?繁忙期・通常期の目安や料金を抑えるコツを解説

(※1)国土交通省「令和6年度における大手引越事業者6社の引越件数」

引越し費用が安い時期は通常期の5月から2月

引越し費用が安い時期は、5月から2月です。この時期は通常期と呼ばれており、引越しが集中しないため、繁忙期に比べると費用を安く抑えられます。

大手引越し事業者6者へのヒアリングでは、通常期(5月から2月)の各月の引越し件数はいずれも15万件程度で、大差がないことがわかります。ただし、2月は繁忙期直前であり、下旬に近づくほど料金が高く、予約が取りにくくなる傾向があることを覚えておきましょう。

引越し費用をできるだけ安く済ませたい場合は5月から1月を優先し、2月に引越す場合は早めに見積もりを依頼したうえで予約を進めるのがおすすめです。

引越し費用が高い時期は繁忙期の3月と4月

引越し費用が高い時期は、3月と4月です。就職や進学、転勤などで引越す人が集中するため、引越し業者にとって繁忙期にあたるこの時期は、引越し費用が高くなります。

通常期の引越し件数が15万件に満たないことが多いのに対し、3月や4月は20万件を超えています。特に3月の引越し件数は、1月や11月など少ない月の約2倍です。

引越し依頼が集中し、引越し会社の予約が取りづらく価格も上がりやすいため、繁忙期に引越し費用を抑えることは困難です。国土交通省が毎年、引越し時期の分散に協力するよう要請していることからも、3月と4月に引越しが集中している傾向が読み取れます。

引越し費用が安い時期のなかでも特におすすめの月

引越し費用が安い時期のなかでも特におすすめの月

引越し費用が安い時期は5月から2月の間ですが、世帯人数や荷物量によって狙い目が少しずつ変わります。これから引越すタイミングを決める予定がある方は、参考にしてください。

  • 天候や休日の少なさから引越し件数が少ない6月
  • 繁忙期前で比較的予約を取りやすい1月
  • 需要が落ち着きやすく比較検討しやすい11~12月

天候や休日の少なさから引越し件数が少ない6月

引越し費用が安い時期のなかでも、繁忙期後で需要が落ち着きやすい6月は、特に費用を抑えやすい時期のひとつです。

6月は3月から4月の繁忙期が終わり、ゴールデンウィークがある5月も過ぎた時期であるため、引越しの需要が落ち着く傾向があります。また、梅雨の時期にあたるため、天候不良の日に引越し作業を行わなければならない可能性が高く、避けられがちです。

さらに、6月は祝日がなく連休が取りづらいため、引越し作業の日程確保が難しく、選ばれにくい傾向があります。

実際、通常期でも引越し件数が15万件を上回る月はありますが、6月は15万件を下回ることが多くあります。多くの人が避ける月は引越し費用を抑えやすいため、6月の引越しを検討してみるのも良いでしょう。平日や月の上旬と組み合わせると、さらに費用を抑えやすくなります。

繁忙期前で比較的予約を取りやすい1月

1月も引越し費用を抑えやすい時期のひとつです。

1月は引越しの繁忙期前であり、需要がまだ本格化していないことから、比較的引越し費用が安い傾向があります。

雪や寒さ、日照時間の短さなどで引越し作業が大変になりがちであることも、1月の引越し需要が低い理由です。

1月は1年のなかでも特に引越し件数が少ない月です。新年度に向けた引越しラッシュが始まる前なので、引越し費用が安く、予約が取りやすいでしょう。2月に入ると繁忙期直前で予約が取りづらくなるため、1月中に見積もりを依頼し、引越しを完了させるのがおすすめです。

需要が落ち着きやすく比較検討しやすい11~12月

11〜12月は、9月の人事異動シーズンが落ち着いたタイミングのため、引越し費用や物件の初期費用を抑えやすい時期です。

引越しの需要が落ち着いているため、料金の安い業者を比較検討しやすく、希望に合った料金で引越しできる可能性が高いといえます。

ただし、人の移動が落ち着くこの時期は、新たに市場に出回る物件も減少します。そのため、賃貸・購入(新築や中古)を問わず、選べる物件数はやや少なくなる傾向がある点に留意しておきましょう。

安い時期に限らず同月や同日で引越し費用が安くなるタイミングがある

引越しが安い時期のなかでも、月・曜日・時間帯まで調整するとさらに引越し費用を安く抑えやすくなります。また、通常期であっても、ゴールデンウィーク・お盆・三連休・土日祝日・月末は引越し費用が高くなりやすいため注意しましょう。

安い時期を選んだうえで、さらに引越し費用を抑えたい場合は、以下のタイミングを検討するのがおすすめです。

  • 月の上旬
  • 平日
  • 仏滅や赤口の日
  • 午後便・時間指定なしプラン

引越しの際は様々な手続きが必要となるため、順番や期限を考慮したうえで引越しのタイミングを決めることも大切です。引越し時の手続きについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

引越し時の役所手続きの順番は?期限や必要書類も解説

月の上旬

月の上旬は、引越し費用を安く抑えやすい時期のひとつです。

賃貸物件の契約が月末に設定されていることが多いため、多くの人は月末に引越す傾向があります。そのため、引越し料金は中旬から月末にかけて高くなる傾向があります。

家賃の二重払いに注意しつつ、問題がなければ月の上旬を選ぶと引越し費用を抑えやすいでしょう。

平日

引越し費用を抑えたいなら、土日や祝日ではなく、平日を選ぶのがおすすめです。

土日や祝日は仕事が休みの人の需要が集中するため、平日より引越し費用が高くなる傾向があります。また、土日や祝日に割増料金を設定している引越し業者も多く見られます。

スケジュールを調整できるのであれば、平日に引越しをしたほうが出費を抑えられるでしょう。

ただし、平日でも月曜日や金曜日は土日とつなげて休みを取る人が多いため、ほかの曜日よりも引越し費用が高くなる傾向があります。また、土日や祝日に加えて三連休も引越し費用が高くなりやすいので、出費を抑えたいのであれば避けたほうが良いでしょう。

仏滅や赤口の日

縁起をあまり気にしない場合は、六曜で大安以外の日に引越すことで、費用を抑えられる可能性があります。

六曜とは、「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」のことで、それぞれに意味があります。一般的に引越し日として人気があるタイミングは、最も縁起が良いとされる大安、午前中が吉とされる先勝、朝と夕方が吉とされる友引です。

一方、大凶日とされる仏滅や、正午以外が凶とされる赤口は縁起が悪いとされ、引越しには敬遠される傾向があります。しかし近年では、日付や時間帯を重視する傾向が強く、六曜を気にしない方も多く見られます。

縁起を気にしない場合は、仏滅や赤口など引越し需要が少ない日を選ぶことで、費用を抑えられる可能性があります。

午後便・時間指定なしプラン

午前便よりも午後便のほうが、引越し費用を抑えられる可能性が高いです。

午前中に作業を開始して早く終わらせたいというニーズが多いため、午後から夕方にかけての時間帯は、引越し業者の予約が取りやすい傾向があります。スケジュールに問題がなければ、午後の遅めの時間を指定することで費用を抑えられるでしょう。

また、引越し業者によっては、時間指定なしプランを選ぶことで、さらに費用を抑えられる場合があります。

ただし、開始時間は当日の業者のスケジュールによって決まるため、前の作業の遅れなどによっては、引越し作業の開始が夕方以降や夜遅くになる可能性があります。丸一日予定を空けられるなど、開始時間に柔軟に対応できる場合は、利用を検討するとよいでしょう。

家賃や初期費用などが安い時期に引越しをするのもおすすめ

引越し費用を抑えたい場合は、引越し業者への料金だけでなく、家賃や初期費用といった住まいに関する費用が安い時期を選ぶことも検討しましょう。住まいに関する費用が安くなる時期を確認し、それにあわせて引越しの時期を検討することをおすすめします。

ただし、通常期は家賃や初期費用を抑えやすい一方で、物件数が少ない傾向があります。費用の安さだけでなく、物件の選択肢も考慮したうえで時期を決めるのがおすすめです。

なお、引越しの際にやるべきことや引越しに伴う電気の契約や解約について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

引越しのやることチェックリスト|手続きのタイミングや内容、流れを解説!

引越しに伴う電気の契約や解約のタイミングは?具体的な手続きや注意点を解説

通常期は家賃や初期費用が安くなることがある

5月から2月までの通常期は、家賃や初期費用など新居に関する費用が抑えられる傾向があります。

繁忙期以外は部屋を探す人が大幅に減少するため、大家や不動産会社は常に空室リスクを考慮する必要があります。そのため、家賃が全く入らなくなるよりも、多少の値引きをして毎月家賃収入を得る方が望ましいと判断され、家賃が値引きされる場合があります。

家賃の値引きが難しい場合でも、敷金や礼金の減額に応じてもらえる可能性があるため、新居に関する費用を抑えたい方は、交渉してみると良いでしょう。

ただし、通常期は退去が少ないことから、選べる物件数が減りやすいです。費用を抑えることを重視するのであれば通常期がおすすめですが、物件の選択肢を重視する場合は、1〜3月を選ぶのも良い選択でしょう。

旧居の更新月に引越しをすれば更新料がかからない

新居だけでなく、旧居に関する費用も考慮すれば、費用を抑えた引越しが可能です。

旧居の更新月には通常、更新料の支払いが必要となるため、更新月に引越すことで更新料が発生せず、費用を抑えることができます。引越し費用が安い時期と更新月が重なれば、より経済的に引越すことができるでしょう。

安い時期の引越し費用をさらに安くする方法

安い時期の引越し費用をさらに安くする方法

安い時期に引越しをすれば、費用を大幅に削減できます。時期の選定以外にも引越し費用を抑える方法があるため、そのコツを確認することをおすすめします。

  • 複数の引越し業者に見積もりを依頼する
  • 引越し前に不用品を処分する
  • 早めに見積もりを申し込む
  • 費用が安くなるプランを選ぶ

なお、引越し時にやるべきことや電気の手続きなどについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

引越しに伴う電気の契約や解約はいつやるの?具体的な手続きや注意点を解説

①複数の引越し業者に見積もりを依頼する

引越し費用を抑えたい場合は、複数の引越し業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。

引越し費用やサービス内容は業者によって異なるため、比較検討して納得できるものを選びましょう。相見積もりを取得し、他社の利用も検討している旨を伝えることで、値引きしてもらえる可能性もあります。

②引越し前に不用品を処分する

引越し前に不用品を処分して新居に持っていく荷物の量を減らせば、引越し費用を抑えられます。荷物を減らすことで梱包の手間も省けるため、引越し作業をより効率的に進めることができます。

大型家具や家電の中には、処分に費用がかかったり、廃棄のルールが定められていたりするものもあるため、市区町村や販売店、メーカーなどに事前に確認することをおすすめします。

不用品を売却して引越し費用に充てる方法もあります。引越しまでに余裕がある場合は、売却を検討するのも有効です。

③早めに見積もりを申し込む

引越しを予定している場合は、早めに見積もりを申し込むことも節約のコツです。

引越しの予約は基本的に先着順であるため、料金が安い日程は早期に埋まってしまう可能性があります。早めに申し込むことで、早割サービスのようなキャンペーン価格が適用されることも少なくありません。

引越し費用を抑えたい場合は、予定日の1〜2カ月前に見積もりを依頼しておくことをおすすめします。

④費用が安くなるプランを選ぶ

引越し費用を抑えるためには、費用の安いプランを選ぶことが有効です。

たとえば、一人暮らしの場合は小型トラックでの運搬や、複数の利用者の荷物をまとめて輸送する単身者向けプランを選ぶことで、費用を抑えることができます。

また、家族の人数にかかわらず、荷造りや梱包、開梱は自分で行い、大型家具の搬入や設置のみを業者に任せるプランを選ぶことで、費用を削減できます。

業者ごとに提供しているプランは異なるため、内容を確認したうえで契約しましょう。

まとめ

引越し費用を安く抑えやすい時期は5月〜2月ごろであり、高くなりやすい時期は繁忙期直前の2月下旬から繁忙期の3月〜4月上旬ごろです。通常期であっても、平日・月上旬・午後便や時間指定なしプランを選ぶことで、引越し費用を抑えやすくなります。

繁忙期を避けるだけでなく、時間帯や曜日などのポイントを押さえて引越すタイミングを決めましょう。

引越しをきっかけに、電気やガスなどの契約を見直してみるのもおすすめです。一度契約するとあまり見直さないからこそ、引越しのタイミングで今よりも安くなりそうな電力会社やガス会社に切り替えれば、長期にわたっておトクが続きます。

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この記事を監修した人
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鶏冠井 悠二(かいで ゆうじ)

1級FP技能士・CFP・証券外務員一種・投資診断士・節約生活スペシャリスト・クレジットカードアドバイザー®

コンサルタント会社、生命保険会社を経験した後、ファイナンシャルプランナーとして独立。「資産形成を通じて便利で豊かな人生を送って頂く」ことを目指して相談・記事監修・執筆業務を手掛ける。担当分野は資産運用、保険、投資、NISAやiDeCo、仮想通貨、相続、クレジットカードやポイ活など幅広く対応。現在、WEB専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。