オール電化の電気代はやばい?ガス併用と比較した平均額や節電ポイントを解説
オール電化に興味を持ち、オール電化の物件への引越しを検討している方もいるでしょう。しかし、「オール電化は電気代が高い」という意見もあるため、迷う方も多いです。
本記事では、オール電化の電気代が高いと言われる理由について、ガス併用との比較を通じて電気代の平均額を解説します。電気代が高くなる原因やオール電化のメリット、節約方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
オール電化の電気代はやばい?ガス併用の場合と比較
オール電化の電気代が本当に高いのかを確認するために、電気とガスを併用している世帯とオール電化世帯の光熱費を比較してみましょう。
以下は、電気とガス併用世帯とオール電化世帯の1カ月あたりの世帯人数別光熱費をまとめたものです。
世帯人数別の光熱費(※1)(※2)(※3)
| 世帯人数 | 電気代 | ガス代 | その他光熱費 | 合計額 | オール電化の電気代 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1人 | 6,756円 | 3,056円 | 721円 | 10,533円 | 10,777円 |
| 2人 | 10,878円 | 4,497円 | 1,497円 | 16,872円 | 13,406円 |
| 3人 | 12,651円 | 5,121円 | 1,211円 | 18,983円 | 14,835円 |
| 4人 | 12,805円 | 5,015円 | 747円 | 18,567円 | 16,533円 |
(※1)出典:総務省「2024年家計調査 単身世帯」
(※2)出典:総務省「2024年家計調査 二人以上の世帯」
(※3)出典:関西電力「オール電化世帯人数別の電気代平均額」
なお、家計調査は2024年、オール電化の電気代は2020〜2021年のデータ基づくため、近年の電気料金の上昇を踏まえると、実際の金額は上記よりも高くなる可能性があります。
オール電化はガスを使わずすべてを電気で賄うため、電気代の変動(特に単価上昇)の影響を大きく受けます。一方で、ガス代が不要であるため、条件次第では、電気とガスを併用している世帯の光熱費合計と近似するケースもあり得ます。
契約する電力会社やプランによっては、オール電化のほうが光熱費の合計額を抑えられるケースもあります。
オール電化の電気代がやばいと言われる原因
オール電化の電気代が高いと言われるのは、利用方法によっては電気代が増加しやすく、光熱費全体が高くなる傾向があるためです。
オール電化の電気代が高くなってしまう原因を確認しましょう。
- 電力量料金が高い時間帯に電気を使っている
- 古い設備や電化製品を使い続けている
- 家族の生活スタイルや過ごす部屋がバラバラ
電力量料金が高い時間帯に電気を使っている
電力量料金が高い時間帯に電気を使用すると、オール電化の電気代が高くなる原因になります。
オール電化向けの電気プランでは、時間帯別に電力量料金単価が設定されていることが一般的です。
以下の表は、東京電力と関西電力が提供しているオール電化向けプランの電力量料金単価を示しています。
東京電力と関西電力のオール電化向けプラン(※4)(※5)
| 電力会社とプラン名 | 電力量料金単価 |
|---|---|
| 東京電力「スマートライフS」 |
|
| 関西電力「はぴeタイムR」 |
|
(※4)出典:東京電力「スマートライフ」
(※5)出典:関西電力「はぴeタイムR」
多くの場合、オール電化向けのプランの電力量料金単価は、夜間が安い一方で昼間は高く設定されています。そのため、昼間に電気使用が集中すると、電気代が高くなる傾向があります。
なお、電力量料金について詳しくは、以下の記事で紹介しています。
古い設備や電化製品を使い続けている
オール電化で古い設備や電化製品を使い続けていると、電気代が増加する傾向があります。
古い設備や電化製品は、最新のものに比べて消費電力が大きいため、使い方が同じでも電気代がかさみやすいです。最新のオール電化設備や電化製品は省エネ性能が向上しているため、使い方を変えなくても電気代を抑えられます。
たとえば、オール電化で以前から使われていた電気温水器を最新のヒートポンプ給湯器(エコキュート)に交換するだけで、消費電力を約3分の1に減らせるケースもあります。
家族の生活スタイルや過ごす部屋がバラバラ
家族の生活スタイルや過ごす部屋がバラバラな場合、オール電化の電気代が高くなる傾向があります。
家族の生活スタイルが異なると、1日を通して電気機器を使用する時間が増え、消費電力が増加しやすくなります。また、家族全員が在宅していても、それぞれが別々の部屋で過ごしている場合は、電気代が高くなる傾向があります。
オール電化のメリット
オール電化の電気代は高いと言われることもありますが、必ずしもそうとは限りません。
オール電化は、利用方法によって電気代を抑えることができるうえに、様々なメリットがあります。オール電化のメリットは、以下のとおりです。
- 光熱費の支払いを一本化できる
- 災害時の備えができる
- 火災のリスクが低い
- キッチン周辺の手入れがしやすい
①光熱費の支払いを一本化できる
オール電化のメリットのひとつに、光熱費の支払いを一本化できることがあります。
電気料金もガス料金も基本料金が発生するプランを契約している場合、オール電化にすれば基本料金を抑えられます。
また、電気代とガス代の支払い先が統一されるため、支払い管理の手間を省くことができ、光熱費の金額も把握しやすくなります。
②災害時の備えができる
オール電化は停電時に使えなくなる機器が多いというデメリットがある一方で、災害時の備えに効果的というメリットがあります。
オール電化住宅の多くに備わっているエコキュートは、タンク内に水を貯めておけるので、断水の際に生活用水として利用できます。飲用水にはなりませんが、トイレや洗濯などに活用できるので便利です。
また、災害時にライフラインが止まった場合、ガスよりも電気のほうが復旧が早い傾向があります。
特に都市ガスは機器やガス管の点検や修理が必要なため、復旧に時間がかかりやすいです。内閣府が想定している東京湾北部地震(首都直下地震)でも、復旧までの日数は電気が6日、ガスが55日とシミュレーションされています(※6)。
なお、復旧までの日数は被害状況によって変動し、都市ガスとLPガスでも大きく異なります。
(※6)出典:内閣府「被害想定結果について」
③火災のリスクが低い
オール電化は、火災のリスクが低いというメリットがあります。
熱源として使用するのは電気のみであり、火を使わないため、火災が発生する可能性が低いです。ガスを使わないため、ガス漏れやガスの不完全燃焼による事故も防げます。
小さな子どもや高齢者がいる家庭での事故リスクを減らせることから、安全性を考えてオール電化にする家庭もあります。
④キッチン周辺の手入れがしやすい
オール電化の場合、キッチン周辺の手入れがしやすいこともメリットと言えます。
IHクッキングヒーターは、表面の凹凸が少ないため、ガスコンロよりも掃除がしやすいです。調理中に汚れても簡単に拭き取ることができ、綺麗なキッチンを保てます。
オール電化の電気代を抑える方法
オール電化の電気代は高いと言われることもありますが、多くのメリットがあるため、引越しを機にオール電化にするのも選択肢のひとつです。
オール電化は、利用方法によっては電気代を抑えることができます。具体的な節約方法を確認しましょう。
- 電力量料金が安い時間を活用する
- 電化製品の使い方を変える
- 断熱対策をする
- 太陽光発電や蓄電池を利用する
- オール電化向けの電力プランを選ぶ
①電力量料金が安い時間を活用する
電力量料金が安い時間を活用すれば、オール電化の電気代を抑えられます。
オール電化の電気代が高くなる主な原因は、電力量料金が高い時間帯に電気を使用していることにあります。エコキュートや蓄熱暖房機などの電気機器は、夜間の安い電気を使って熱を蓄え、日中に使用できます。そのため、電力量料金が安い時間帯に使用するようにしましょう。
契約しているプランで、電力量料金が安い時間帯を確認し、エコキュートなどの機器を適切に設定してください。
②電化製品の使い方を変える
オール電化で電化製品の使い方を変えれば、高い節約効果が期待できます。
特に消費電力量の大きい電化製品は、使い方を工夫することで大幅な節電が可能です。エアコンや冷蔵庫の設定温度を調整したり、家電や周辺の掃除をして稼働効率を高めたりしてみましょう。
③断熱対策をする
断熱対策をすることで、オール電化の電気代を抑えられます。
冷暖房でも電気を使用するため、電力消費を抑えるには断熱対策が効果的です。
窓を断熱性の高いものに交換する、窓サッシを木製や樹脂製にする、窓に断熱シートを貼る、断熱性の高いカーテンを使うなどの工夫が有効です。
④太陽光発電や蓄電池を利用する
オール電化で太陽光発電や蓄電池を利用すると、電気代を抑えられます。
日中に太陽光でつくった電気を自家消費すれば、電力会社から購入する電力量を減らせます。また、余った電気を蓄電池に貯めておけば、悪天候時や夜間でも電気を使用できます。
導入には初期費用がかかりますが、長期的に見ると電気代を節約できる有効な選択肢のひとつです。
⑤オール電化向けの電力プランを選ぶ
オール電化向けの電力プランを選ぶことで、電気代の節約が可能です。
オール電化向けの電力プランを提供している電力会社は多く、一般的なプランよりも電気代を抑えられる可能性が高いです。
オール電化向けのプランは、夜間の安い時間にエコキュートを使用できる、電力の使用量が多い朝や夕方に電気代が安くなるなどの特徴があります。プランの内容は電力会社によって様々なので、比較検討したうえで決めましょう。
オール電化に引越さなくてもできる電気代の節約方法
電気代の節約を目的に、オール電化物件への引越しを検討している方もいるかもしれません。しかし、引越しには費用がかかるため、ためらっている方も少なくないでしょう。
今住んでいる電気とガスの併用物件で電気代を節約できれば、節約目的でオール電化に引越す必要はありません。現在の住まいで電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 電化製品の使い方を見直す
- 省エネ性能の高い電化製品に買い換える
- 電力会社や電気プランを切り替える
①電化製品の使い方を見直す
オール電化でない場合でも、電化製品の使い方を見直すことで電気代を抑えられます。
たとえばエアコンであれば、設定温度を変える、室外機の周りに物を置かないようにするなどの工夫で節電が可能です。冷蔵庫の場合は、扉の開閉回数を減らすよう心がけましょう。
電源をこまめに消したりコンセントからプラグを抜いたりして待機電力を抑えることも、電気代の節約につながります。
家電ごとの消費電力量や節約方法、待機電力について詳しくは、以下の記事で紹介しています。
家電消費電力ランキング!電気料金の目安や家電ごとの節電ポイントを解説
待機電力とは何か?発生する仕組みや家電にかかる電気料金を知って節約につなげよう
②省エネ性能の高い電化製品に買い換える
古い電化製品を使っている場合は消費電力が大きく、電気代が高くなりやすい傾向があります。
そのため、省エネ性能の高い電化製品に買い換えることで、電気代を節約できます。
最新の電化製品は省エネ性能が高いので、買い替えるだけで節電につながります。長年使っている電化製品がある場合は、電気代の節約のために買い換えを検討しましょう。
③電力会社や電気プランを切り替える
オール電化でなくても、電力会社や電気プランを切り替えることで月々の電気代を抑えられる可能性があります。
電力自由化に伴い、大手電力会社以外にも様々なプランを提供する電力会社が登場しました。ライフスタイルや世帯人数に適したプランを提供する電力会社を選ぶことで、電気の使い方を変えずに電気代を節約できる場合があります。
なお、電力会社やプランの切り替えについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。
まとめ
オール電化の電気代は高いと言われることもありますが、電気とガスを併用する世帯と比べても、大きな差は見られません。しかし、電気の使い方によっては電気代が高くなることもあるため、電気を使う時間や電化製品の使い方を見直して節約につなげましょう。
オール電化でなくても電気代を節約する方法はあるため、電気とガスを併用している方は実践できそうな節約方法を試してみてください。特に電力会社やプランの変更は、電気の使い方を変えなくても節約につながる効果的な手段のひとつです。
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