冬の電気代の平均は1万3,445円

まずは冬の電気代が平均に比べて高いのか安いのかを判断する目安として、冬の電気代の平均額を公的データから確認しましょう。

世帯人数ごとの冬の電気代の平均額

通常、家庭で使われる電気代は世帯人数が増えるほど増加します。そこで、総務省「家計調査(2025年1~3月)」のデータから、世帯人数ごとに1カ月でかかる冬の電気代の平均額を紹介します(※1)。

世帯人数 1カ月あたりの電気代(冬)
平均 1万3,445円
世帯人数1人 9,295円
世帯人数2人 1万4,727円
世帯人数3人 1万7,068円
世帯人数4人 1万6,384円
世帯人数5人 1万9,245円
世帯人数6人以上 2万1,041円

上記のとおり、1カ月あたりの電気代の平均額は1万3,445円ですが、世帯人数によって最大1万円ほどの差があることがわかります。

世帯人数別の平均的な光熱費や節約術について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

一人暮らしの光熱費の平均はいくら?電気・ガス・水道料金の内訳や節約方法を解説

同棲や夫婦二人暮らしの光熱費はいくら?電気代・ガス代・水道代の平均や節約法を紹介

4人家族の光熱費の平均額は?高くなる原因や電気・ガス・水道の節約術も解説

(※1)出典:政府統計の総合窓口「e-Stat」家計調査(家計収支編)2025年1~3月期

冬と夏では電気代はどれくらい違う?

夏に比べると、冬の電気代は高い傾向があります。それでは、総務省のデータから、夏の電気代を見てみましょう(※2)。

世帯人数 1カ月あたりの電気代(夏)
平均 1万13円
世帯人数1人 6,771円
世帯人数2人 1万732円
世帯人数3人 1万2,769円
世帯人数4人 1万2,997円
世帯人数5人 1万4,144円
世帯人数6人以上 1万6,996円

上記の表を見ると、冬の電気代は夏よりも1.3倍ほど高いとわかります。

(※2)出典:政府統計の総合窓口「e-Stat」家計調査(家計収支編)2024年7~9月期

冬の電気代が高くなりやすい理由

「冬の電気代は高い」と感じている方が多いでしょう。先の公的データを見ると、実際に多くの家庭で冬の電気代は夏よりも高いといえます。

冬の電気代を上げる要因として、まず頭に浮かぶのがエアコンなどの暖房器具でしょう。しかし、夏にも冷房器具を使っていると考えると、暖房器具が冬の電気代にどのように影響するのか気になります。

家庭での電気の使用割合を見ると、夏の冷房費(エアコン)は34.2%、冬の暖房費(エアコンなど)は32.7%となっており、電気代に占める割合には大差がありません(※3・4)。

上記を踏まえたうえで、冬の電気代が夏より高くなる理由をわかりやすく紹介します。

(※3)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」家庭でできる省エネ

(※4)出典:経済産業省資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー ご家庭の皆様(令和5年10月)」

外気と室温の温度差が影響している

先述のとおり、室温のコントロールに使われる夏の冷房費と冬の暖房費が電気代に占める割合はさほど変わりません。それでも冬の暖房費が夏の冷房費を上回るのは、外気温と室温の温度差にあると考えられます。

たとえば、東京の場合、2025年2月の最低気温は平均1.9℃、2025年8月の最高気温は平均34.4℃となっています。環境省の推奨する室温は冬が20℃、夏が28℃とされていることから、外気温と室温の温度差はそれぞれ冬が約18.1℃、夏が約6.4℃です。

部屋の冷暖房は設定温度に達するまではフル稼働となるため、温度差の大きい冬は消費電力がかさみ、夏よりも電気代が高くなりやすいのです。

また、冬は肌寒さやヒートショックのリスクを防ぐために、エアコンやファンヒーター、電気ストーブなど、複数の暖房器具を家中で使う機会が増えます。使い方によっては、それも電気代を上げる原因となっている可能性があります。

冬のエアコンにかかる電気代は夏の約2倍になる

エアコンは、夏の冷房にも冬の暖房にも活躍する便利な家電です。しかし、夏も冬も同じように使っているつもりでも、外気温と室温の温度差が大きいため、冬のエアコンにかかる電気代は夏より高くなるのが一般的です。

そこで、夏と冬とでエアコンの電気代にどれほどの違いが出るのか、公的データが示すエアコンの消費電力から確認してみましょう。

エアコンの電気代は次の計算式で求めます。

  • 季節ごとのエアコンの電気代(円)=期間消費電力(kWh)×電気代(円/kWh)

期間消費電力量とは、1年間のうち、冷房と暖房を使用する期間に消費される電力量を示した数値で、メーカーの公式サイトや製品パンフレットなどから調べられます。

ここでは、経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2024年版」より、2023年製のエアコンのうち、冷暖房能力2.8kWと冷暖房能力4.0kWの代表機種を用います(※5)。それぞれの期間消費電力は、2.8kWが夏254kWh・冬610kWh、4.0kWが夏402kWh・冬954kWhです。

また、電気代は契約する電力会社やプランによって家庭ごとに変わるため、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の公表する目安単価31円/kWhを用います(※6)。

  • 夏にかかるエアコンの電気代:254~402×31=7,874~1万2,462円
  • 冬にかかるエアコンの電気代:610~954×31=1万8,910~2万9,574円

メーカーによって消費電力の違いはありますが、冷暖房能力にかかわらず、冬にかかるエアコンの電気代は夏の約2.4倍が目安とされています。

(※5)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2024年版」

(※6)出典:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会

オール電化にすると電気代は下がる?上がる?

現在、一般家庭へのオール電化の普及率は、地域差はあるものの、約20%程度となっています。

オール電化にすると、光熱費を電気代に一本化できるためガス代が不要となり、結果として光熱費のコストダウンにつながるとされてきました。実際、 2016年時点では、ガスを併用する家庭よりもオール電化の家庭の光熱費が安いとのデータも公表されています(※7)。

しかし近年、オール電化を導入する家庭にも電気代高騰の影響が出ており、負担が増えているとの声もあります。

それでは、オール電化を導入している家庭では、冬の電気代にどのような傾向があるか、簡単に紹介します。

(※7)出典:日本生活協同組合連合会「『わが家の電気・ガス料金しらべ』報告書(5月分)2016年7月」

旧式の給湯器で電気代がかさむ家庭も多い

ガスと電気を使っていた家庭がオール電化へ移行すると、それまでガスに頼ってきた給湯器にかかる電気代の割合が増します。そのため、給湯器の性能が電気代に大きな影響を与えると考えられます。

オール電化が普及しはじめたころからの古い電気温水器などを使っている家庭は、機器の省エネ性能が低いため、電気代高騰の影響を受けやすいでしょう。

一方、省エネ性能の高いヒートポンプ式給湯器(エコキュート)を導入している家庭では、電気代への影響は比較的小さいと考えられます。

エコキュートの累計出荷台数は1000万台に達しているものの、戸建住宅への普及はまだ3割程度です。今後、エコキュートへの入れ替えが進めば、オール電化の世帯でも電気代を抑えられる可能性があります。

ただし、給湯器の購入や設置にはまとまった初期費用が必要となるため、ランニングコストと併せて十分に検討しましょう。

冬は給湯器の利用が増えて電気代が上がりやすい

水道水の温度は気温の影響を受けるため、寒い冬は水が冷たくなります。季節による水道水の水温の変化について、多米配水場配水池のデータによると、夏と冬の水道水の温度には20℃もの差があるとされています(※8)。

そのため、冬は給湯器を利用する機会や時間が増え、家電に占める消費電力の割合は6.1%から12.6%へと、夏の約2倍にまで上昇します。

オール電化にすると、給湯器のエネルギーもすべて電気に頼ることになるため、ガスを併用している家庭に比べると冬の電気代は上がりやすいでしょう。

ただし、上記は配水池でのデータになるため、実際に使用する水道水は、ここから長い水道管を通ることになります。その間に地温などの影響を受けるため、水温はここから多少変動することも考えられます。

(※8)出典:豊橋市上下水道局「水道水が温かく(冷たく)感じるのですが、どうしてでしょうか。」

冬の電気代を節約するポイント

冬の電気代を節約するポイント

少しの工夫や考え方でも、冬の電気代を節約することが可能です。

①暖房器具の設定温度を控えめにする
②湿度をアップして体感温度を上げる
③部屋の断熱を心がける
④暖房器具は目的にあわせて使い分ける
⑤暖房器具は定期的に掃除する
⑥暖房器具を買い替える
⑦電力会社やプランの見直しを検討する

それでは、それぞれのポイントを詳しく紹介します。

①暖房器具の設定温度を控えめにする

暖め過ぎに気を付けて適切な温度を保つことで、冬の暖房器具にかかる電気料金を抑えられます。設定温度は、環境省の推進する「室温20℃」を目安に考えると良いでしょう。

経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」には、暖房器具の設定温度を控えたときの節電効果が紹介されています(※9)。

  • 外気温6℃の冬、1日9時間使用するエアコンの設定温度を21℃から20℃へ下げると、年間53.08kWhの省エネになり、約1,650円の電気代を節約できる
  • 1日5時間使用する電気カーペット(3畳用)の設定温度を「強」から「中」に下げると、年間185.97kWhの省エネになり、約5,770円の電気代を節約できる
  • 1日5時間使用するこたつの温度調節を「強」から「中」に下げると、年間48.95kWhの省エネになり、約1,520円の電気代を節約できる

暖房器具は、設定温度に達したら電源をこまめにオフにするのも効果的です。先ほどと同じ経済産業省資源エネルギー庁のサイトによると、設定温度20℃のエアコンの利用時間を1日1時間短縮すると、年間40.73kWhの省エネになり、約1,260円の電気代を節約できます。

(※9)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」無理のない省エネ節約

②湿度をアップして体感温度を上げる

人は湿度の高い空間ほど暖かさを感じやすく体感温度が上がるとされており、湿度が20%異なると体感温度は4℃変わると言われます。

そのため、加湿器で部屋の湿度をコントロールすることで、暖房器具の設定温度を控えめにしても暖かく過ごしやすくなります。

人が快適に感じるとされる40〜60%の湿度を目安に、加湿器などを利用すると良いでしょう。

また、エアコンを使用する際は、扇風機やサーキュレーターも体感温度をアップさせるのに役立ちます。暖気のたまりやすい天井付近に風を向けると温度ムラが解消され、冷えがちな足元の空気もすばやく暖まります。

部屋の湿度に対する考え方や湿度のコントロール方法について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

最適な湿度とは?快適に保つメリットや部屋の湿度をコントロールする方法を解説

③部屋の断熱を心がける

せっかく部屋を暖めても窓のすきまなどから暖気が逃げてしまうと、暖房器具の暖房効率が下がり、電気代が高くなる可能性があります。

壁や床など部屋の様々な場所が空気や熱の出入り口になりますが、暖気の約50~60%は窓から出ていくとされています。「いつまでたっても部屋が暖まらない」と暖房器具を使いすぎないように、窓を中心に、部屋全体の断熱を心がけることが大切です。

  • 遮熱性の高いカーテンや厚みのあるカーテンを使う
  • 日中は日差しが入るようにカーテンを開ける
  • 日が落ちたら熱が逃げにくいようにカーテンを閉める
  • ドアや窓のすきまをふさぐ
  • 窓やサッシに断熱フィルムを貼る
  • 電気カーペットの下に断熱シートや断熱マットを敷く

④暖房器具は目的にあわせて使い分ける

部屋全体ならエアコン、足元なら電気カーペット、洗面所やトイレはファンヒーターのように、暖房器具を目的ごとに使い分けることも冬の電気代節約につながります。

  • 部屋全体:エアコン、オイルヒーター
  • 短時間またはピンポイント:セラミックファンヒーター、電気ストーブ
  • 手足が中心:こたつ、電気カーペット

また、立ち上がりが遅い家電と立ち上がりの早い家電を併用すると、寒さを感じる時間を短縮し、効率的に部屋を暖めるのに役立ちます。

たとえば、設定温度を控えめにしたエアコンをつけておき、部屋が暖まるまではこたつや電気カーペットで手足を温めておく、あるいは電気ストーブにあたっておく方法もおすすめです。

暖房器具を使い分けると消費電力の大きいエアコンに頼らずに済むため、結果として電気代を抑えられる可能性があります。

⑤暖房器具は定期的に掃除する

冬の電気代を抑えるには、暖房器具の暖房性能を十分に発揮させることも大切です。そのためには、日頃からのメンテナンス、特にエアコンや電気ファンヒーターのように空気を循環する暖房器具の定期的なフィルター掃除が欠かせません。

フィルターのホコリや汚れを放っておくと暖房効率が悪化し、電力のムダ使いにつながります。定期的に掃除されたエアコン(冷暖房能力2.2kW)は、目詰まりしたエアコンより年間31.95kWhの省エネ、約990円の電気代を節約できます(※10)。

ただし、暖房器具や製品によって掃除が必要なパーツや取り扱いが異なるため、詳しくは製品の説明書などで確認しておきましょう。

エアコンの場合は室外機の周辺にも注意し、余計なものを置かないなど、熱がこもりにくい環境とすることも大切です。

(※10)出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」省エネレッスン

⑥暖房器具を買い替える

近年は電気料金単価の値上がりが続いていますが、暖房器具の省エネ性能も年々高まっており、使っている暖房器具によっては以前よりも電気代を抑えられる場合があります。

たとえば、2014年製と2024年製のエアコンを比べると、期間消費電力は約14%も省エネになっており、年間電気代が約3,810円も節約できるとされています(※11)。

省エネ性能に限らず、最新の暖房器具には便利な新機能が備わっていることも多く、コスパ良く使える可能性が高いでしょう。

自治体によっては省エネ機能のある家電に買い替えることで補助を受けられたり、ポイントが付与されたりする取り組みを設けている場合もあるので確認してみましょう。

消費電力から具体的な電気代を計算して、暖房器具の買い替えでどれくらいの節電効果を見込めるのか、確認してから購入するのもおすすめです。

(※11)出典:一般財団法人家電製品協会「2025年度版スマートライフおすすめBOOK」

⑦電力会社やプランの見直しを検討する

冬の電気代が気になる場合は、契約する電力会社やプランの見直しがおすすめです。

電力自由化以降、様々なプランやサービスを提供する新電力が登場しており、契約先を自由に選べるようになっています。電力会社やプランごとに基本料金の有無や電気料金単価、サービスが異なるため、契約先を乗り換えるだけで電気代が下がる可能性もあります。

まずは、現在契約中の電力会社やプランがご自身の希望にあった内容となっているか、契約内容を確認するところからはじめましょう。

電力会社やプランを乗り換える方法や事前に知っておきたい情報について詳しくは、以下の記事で紹介しています。

電力会社や電気プランは乗り換えできる?電気料金は変わる?選び方や注意点を解説

まとめ

まとめ

冬の電気代は平均1万3,445円で、夏に比べると1.3倍ほど高い金額となっています。夏よりも冬の電気代が高くなる理由は、冬は外気温と室温の温度差が大きく、エアコンなどの暖房器具の消費電力が上がることだと考えられます。

効率的な電力消費が期待されるオール電化も、給湯器を使う機会の増える冬は電気代が高額になりがちです。

冬の電気代を抑えるには、暖房器具の設定温度や使い方を工夫して暖房効率を高めるなど、節電に向けた取り組みが大切です。最新の省エネ家電へ買い替えるのも方法の一つでしょう。

冬の電気代を節約したいなら、電力会社やプランの見直しをするのもおすすめです。

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新井 智美(あらい ともみ)

ファイナンシャルプランナー。2006年11月 卓越した専門性が求められる世界共通水準のFP資格であるCFP認定を受けると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士1級を取得。2017年10月 独立。主に個人を相手にお金に関する相談及び提案設計業務を行う。個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン住宅購入のアドバイス)の他、資産運用など上記内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、執筆・監修業も手掛ける。これまでの執筆・監修実績は3,000本以上。