オール電化の冬の電気代は高い?

オール電化住宅の電気代は、世帯人数やライフスタイル、使用機器などによって大きく異なりますが、ガス併用の家庭よりも高くなる傾向があります。特に、北海道や東北などの寒い地域では、冬の電気代が10万円を超えるケースも見られます。

経済産業省資源エネルギー庁によると、オール電化住宅における冬場の使用電力量は、月間1,000~5,000kWh程度と大きな幅があります(※1)。

区分 使用電力量の目安
初期のオール電化住宅
(電気温水器や蓄熱暖房機を使用する住宅)
3,000~5,000kWh程度
新しいオール電化住宅
(ヒートポンプ機器を使用する住宅)
1,000kWh程度

電気代を36.85円/kWhとして試算すると、1,000kWhでは約3万6,850円、3,000~5,000kWhでは約11万550~18万4,250円となり、大きな差があります。

なお、オール電化住宅はガスを使用しないため、光熱費全体で比較した場合、必ずしもガス併用の家庭より高くなるとは限りません。

オール電化住宅のメリット・デメリットについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

オール電化住宅はデメリットが多い?おトク?メリットや電気料金を節約するポイントを解説

(※1)出典:経済産業省「ひと月の電気代が10万円超え!?オール電化住宅の電気代を考える」

冬の電気代は平均いくら?

オール電化住宅の電気代に関する公的なデータは公表されていません。ガス併用の家庭も含まれますが、総務省の調査によると、2024年の電気代(平均額)は以下のとおりでした(※2)。

時期 電気代 ガス代 ほかの光熱 合計
2024年1~3月 1万974円 5,420円 2,200円 1万8,594円
4~6月 9,113円 4,537円 625円 1万4,275円
7~9月 1万13円 2,978円 180円 1万3,171円
10~12月 9,645円 3,275円 1,351円 1万4,271円

(※2)出典:総務省「家計調査(家計収支編)」(2024年)

上記を見ると、冬の電気代はほかの季節と比べて高いことが分かります。

なお、オール電化住宅ではガスを使用しないため、ガス代などの費用が電気代に含まれる形となります。ここではガス代を含む光熱費全体の平均額を紹介しています。

また、電気代は世帯人数や地域によっても大きく異なります。世帯人数別・地域別の電気代(平均額)を詳しく見ていきましょう。

【世帯人数別】冬の電気代(平均額)

電気代は、世帯人数が増えるほど高くなる傾向があります。冬(2024年1~3月)の電気代の平均額を世帯人数別に紹介します(※3)。

世帯人数 電気代 ガス代 ほかの光熱 合計
1人 7,150円 3,884円 1,569円 1万1,766円
2人 1万2,044円 6,035円 3,047円 2万1,126円
3人 1万3,762円 6,906円 2,516円 2万3,184円
4人 1万4,092円 6,678円 1,499円 2万2,269円
5人 1万6,305円 5,393円 2,212円 2万3,910円
6人以上 1万9,972円 5,764円 3,705円 2万9,441円

(※3)出典:総務省「家計調査(家計収支編)」(2024年)

世帯人数が増えるほど光熱費の総額は大きくなる一方で、1人あたりの負担は軽くなる傾向があります。

【地域別】冬の電気代(平均額)

次に、冬(2024年1~3月)の電気代の平均額を地域別に紹介します(※4)。

地域 電気代 ガス代 ほかの光熱 合計
北海道地方 1万1,611円 5,846円 9,725円 2万7,182円
東北地方 1万3,354円 3,722円 7,070円 2万4,146円
関東地方 1万1,323円 6,350円 1,246円 1万8,919円
北陸地方 1万3,829円 4,487円 3,571円 2万1,887円
東海地方 1万465円 5,212円 1,737円 1万7,414円
近畿地方 9,548円 5,956円 981円 1万6,485円
中国地方 1万2,012円 4,417円 1,491円 1万7,920円
四国地方 1万740円 4,629円 1,166円 1万6,535円
九州地方 9,428円 4,782円 1,241円 1万5,451円
沖縄地方 6,430円 3,481円 320円 1万231円

(※4)出典:総務省「家計調査(家計収支編)」(2024年)

北海道や東北、北陸地方は、ほかの地域と比べて光熱費が高いことが分かります。

オール電化住宅で冬の電気代が高くなる理由

オール電化住宅で冬の電気代が高くなるのは、オール電化であることに加え、季節的な要因も関係しています。電気代が高くなる主な理由は以下のとおりです。

  • 暖房器具の使用が増える
  • エコキュート(給湯)の消費電力が増える
  • 在宅時間が長くなる
  • 契約している料金プランが最適でない

電気代が高くなる理由について詳しくは、以下の記事でも紹介しています。

電気代が月3万円はおかしい?平均額と高すぎる原因・対策を解説

なぜ電気代は値上げされるのか?その理由と対策方法を解説

暖房器具の使用が増える

冷暖房器具の使用が増える夏と冬は、ほかの季節と比べて電気代が高くなる傾向があります。特に、冬は気温と暖房器具の設定温度の差が大きく、室内を快適な温度に保つためにより多くの電力を消費します。

さらに、寒さが厳しい日はエアコンや電気ストーブ、こたつなど、複数の暖房器具を併用することも少なくありません。

こうした理由から、冬はオール電化住宅に限らず、電気代が最も増加しやすい時期と言えます。

エコキュート(給湯)の消費電力が増える

給湯(エコキュートなど)の消費電力が増えることも、冬の電気代が高くなる要因のひとつです。

寒い時期は浴槽にお湯をためる頻度が増えるほか、シャワーや食器洗い、洗顔などでお湯を使う場面が多くなります。特に家族の人数が多い家庭では、給湯による電気代への影響が大きくなる傾向があります。

また、冬は水温が低いため、設定温度まで加熱するのにより多くのエネルギーが必要です。その結果、同じ量のお湯をつくる場合でも夏と比べて消費電力量が増え、電気代が高くなります。

なお、ガス併用の住宅では、お湯をつくるためのエネルギーはガスが中心であるため、冬場でも電気代に大きな影響はありません。

在宅時間が長くなる

冬は寒さの影響で外出を控える日が増え、在宅時間が長くなりがちです。その結果、暖房器具や照明・テレビ・パソコンなどの使用時間が増加し、電気代の上昇につながります。

また、冬は夏と比べて日が短く、暖房器具や照明をつける時間が長くなることも電気代がかさむ理由のひとつです。特に、家族がそれぞれの部屋で長時間過ごす家庭では、電気代への影響が大きくなる傾向があります。

契約している料金プランが最適でない

オール電化住宅で電気代が高いと感じる場合、契約している料金プランが最適でない可能性があります。

たとえば、多くのオール電化住宅で使用されているエコキュートは、夜間にまとめてお湯を沸かして貯め、昼間に必要な量を使用することで電気代を抑える仕組みです。そのため、エコキュートを使用している家庭では、夜間の電気使用量が増える傾向があります。

この場合、オール電化向けプランや夜間の電気料金が安くなるプランに変更することで、電気代を抑えられる可能性があります。

オール電化住宅で冬の電気代を節約する方法

オール電化住宅で冬の電気代を節約する方法

オール電化住宅では、ガス併用の家庭と比べて電気代が高くなる傾向がありますが、工夫次第で節約が可能です。以下のポイントを押さえ、電気代の負担を軽減しましょう。

  1. エアコンの使い方を見直す
  2. 部屋の熱を逃がさないようにする
  3. 省エネ機能を活用する
  4. 省エネ製品に買い替える
  5. オール電化住宅に適した料金プランを選ぶ
  6. 安い時間帯に電気を使う

①エアコンの使い方を見直す

エアコンは消費電力量が大きく、少しの工夫で節約効果を実感しやすい電化製品です。寒い冬を乗り越えるために欠かせない暖房器具のひとつであるため、無理のない範囲で節約に取り組みましょう。

主な節約方法は以下のとおりです。

  • 設定温度を控えめにする
  • サーキュレーターで暖かい空気を循環させる
  • 室外機の周辺に物を置かない
  • フィルターをこまめに掃除する
  • ほかの暖房器具と併用する
  • 最新の省エネ製品に買い替える

エアコンの節約方法について詳しくは、以下の記事でも紹介しています。

エアコンの節約方法8選!電気料金の仕組みを理解して効率良く抑えよう

エアコンの暖房にかかる電気代は?ほかの暖房器具との比較や節約方法を紹介

②部屋の熱を逃がさないようにする

暖房効率を高めるには、部屋から熱を逃がさない「断熱対策」を行うことが重要です。熱の多くは窓から逃げるため、まずは窓まわりの対策からはじめるのが効率的です。

  • 断熱シートを貼る
  • 厚手やヒダの多いカーテンを使う
  • 窓のサイズにあったカーテンを使用する
  • 日が落ちる前にカーテンやシャッターを閉める

こうした対策を行うことで、熱の流出や冷気の侵入を防ぎやすくなり、暖房器具の設定温度を下げても快適に過ごせるようになります。

また、厚手のラグを敷いて床からの冷気を防いだり、服を1枚多く着て体感温度を上げたりする工夫も大切です。

③省エネ機能を活用する

電化製品に搭載されている省エネ機能を積極的に活用しましょう。

たとえば、エコキュートを使用している場合は、ピークカット機能を設定することで、電気代が高い時間帯の沸き上げを停止でき、電力消費を抑えられます。また、旅行などで長期間家を空ける場合は、休止設定を活用すれば無駄な沸き上げを防げます。

ほかにも、省エネモードやタイマー機能を活用するなど、各電化製品の省エネ機能をうまく使い、電気代の節約につなげましょう。

④省エネ製品に買い替える

古い電化製品を使っている方は、最新の省エネ製品への買い替えを検討しましょう。

エアコンや冷蔵庫など、消費電力が大きく使用時間が長い製品は、省エネモデルに買い替えることで電気代の節約につながります。

また、オール電化住宅で電気温水器や蓄熱暖房機などの古い機器を使用している場合は、エコキュートなどの新しい機器に切り替えることで、電気代を大幅に削減できる可能性があります。

⑤オール電化住宅に適した料金プランを選ぶ

電力会社との契約内容を確認し、オール電化住宅に適した料金プランになっているかどうかを見直しましょう。

各電力会社が提供しているオール電化住宅向けプランは料金が割安に設定されているため、切り替えによって電気代が安くなる可能性があります。

一方で、リモートワークなどで昼間も電気を使用する機会が多い家庭では、昼間の電気代が高くなる場合があります。複数の電力会社を比較・検討し、家庭の状況にあったプランを選ぶことが重要です。

電力会社の乗り換えについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

電力会社や電気プランは乗り換えできる?電気料金は変わる?選び方や注意点を解説

⑥安い時間帯に電気を使う

オール電化住宅では、夜間に電気が安くなるプランを契約しているケース一般的です。時間帯によって電気代単価が変わるプランを契約している場合は、電気代の安い時間帯に電気を使うことで節約につながります。

たとえば、洗濯機や乾燥機を夜間に使う、夜間に調理の下ごしらえを済ませるなどの習慣をつけると、電気代を効率的に抑えられます。

オール電化住宅を検討中の方は電力会社や料金プランの見直しも行おう

オール電化はガス代がかからないため、光熱費全体で見ると節約になる可能性があります。しかし、昨今の電気代高騰などの影響もあり、オール電化に切り替えた場合の電気代に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

オール電化住宅を検討している方は、契約中の電力会社・料金プランの見直しも行いましょう。

現在の電気代が高いと感じている場合、ライフスタイルにあった料金プランに切り替えることで節約できる可能性があります。

2017年の電力自由化以降、各電力会社は様々なプランを提供しており、電気とガスをセットで契約することで、割引やポイント進呈などのサービスが受けられる場合もあります。各電力会社が提供する料金シミュレーションを活用し、電気代の変化を事前に確認しましょう。

電力会社の選び方や電気とガスをまとめるメリット・デメリットについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

電力自由化とは?目的やメリット・デメリット、電力会社の選び方を解説

電気とガスをまとめるのはデメリットがある?メリットとあわせて解説

まとめ

オール電化住宅では、家庭のエネルギーをすべて電気でまかなうため、ガス併用の家庭と比べて電気代がかさむ傾向があります。

特に、暖房器具や給湯の使用が増える冬場は、外気温と設定温度の差が大きいため、ほかの季節よりも電気代が高くなりがちです。暖房器具の使い方を見直したり、断熱対策を行ったりして電気代の負担を抑えるとともに、電力会社の契約内容を見直し、オール電化住宅にあった料金プランを選びましょう。

また、オール電化の導入を検討しており、電気代を負担に感じている方は、現在の電力会社・料金プランを見直すことで節約できるケースもあります。

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新井 智美(あらい ともみ)

ファイナンシャルプランナー。2006年11月 卓越した専門性が求められる世界共通水準のFP資格であるCFP認定を受けると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士1級を取得。2017年10月 独立。主に個人を相手にお金に関する相談及び提案設計業務を行う。個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン住宅購入のアドバイス)の他、資産運用など上記内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、執筆・監修業も手掛ける。これまでの執筆・監修実績は3,000本以上。