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楽天エナジーの導入事例 Vol.5 海月研究所 神奈川県川崎市 産業用太陽光発電

「クラゲに賭けたベンチャーの挑戦」火力発電所のクラゲから化粧品・薬品を生み出す化学系ベンチャー「海月研究所」。クラゲという未利用資源の活用の先に見えるエネルギーの未来とは――。

海月研究所(クラゲ) 代表取締役社長 木平孝治さん

海月研究所(クラゲ)
代表取締役社長 木平孝治さん
≪導入事例≫産業用太陽光発電

旅館に併設された和モダンテイストのカフェ。

海の厄介者と見られる一方で、フォルムのかわいさや美しさが評価され、人気生物として水族館などで扱われることもある。

 世の中には未利用資源がまだまだある――。楽天市場に出店している海月研究所の木平社長はそう語る。クラゲから抽出される物質群を利用した商品の研究開発から販売までを手掛けている海月研究所は、単なる商品開発では終わらない、海洋環境の保全や地球のエネルギーの有効利用という大きな社会問題と対峙している――。

発電所運用の妨げになるクラゲの大量発生

  クラゲは海の厄介者として知られています。クラゲの大量発生は漁業関係者を悩ませる社会問題です。クラゲの問題は漁業関係だけではなく電力事情にも関係します。海辺にある火力発電所では、冷却水を海から吸い上げる取水口が設けられていますが、そこにたくさんのクラゲが集まり、吸引機能を著しく低下させるのです。クラゲの大量発生の原因は解明されていません。ただ、地球温暖化や海の富栄養化が関係しているのではないかと言われています。
 日本ではクラゲはごく一部だけが食用に利用されますが、大半は利用価値のない廃棄物として処分します。私たち海月研究所は、クラゲという未利用資源を有効活用し、経済的な効果や価値を生むことを目的としています。

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クラゲに秘められた大いなる可能性 クラゲの中にはムチンという非常に珍しい物質がとコラーゲンが存在します。ムチンは人の身体の色々な場所に確認される重要な要素です。専門的な話をすると、クラゲのムチンの構造は中心の棒に対して複数の糖の成分が均一の長さで付いています。非常に扱いやすそうな構造をしており、さまざまな用途での有効利用の可能性が考えられます。中でも、このムチンは関節の治療用に使えそうだという結論を私たちは得ています。ただ、実用化に向けては研究と検証がまだまだ必要です。医薬品の開発には膨大な予算が必要となり、まずは企業としての経済基盤を安定させなければなりません。
 そこで、私たちはコラーゲンに目を付けました。ムチンに比べてコラーゲンは約10倍の量が採取できるだけでなく、美容関係で脚光を浴びている成分です。クラゲのコラーゲンでクラゲの確保から販売までのビジネスサイクルを確立させ、その上で次のステップとしてムチンに取り掛かろうと考えました。
製品化までの流れの図

製品化までの流れ

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専門家が語る天然由来のコラーゲンのチカラ 世の中には、コラーゲン配合を謳った商品が数多くあります。ただ、専門家の私たちから見ると、正確にはコラーゲンと言えないものまで、コラーゲンと呼ばれているのです。コラーゲンを変性させたものがゼラチンで、さらに壊したものがコラーゲンペプチド(ゼラチン分解物)になります。壊れたコラーゲンは、例えるなら部品をバラバラに飲んでいるにすぎず、体内で再度結合する際に、コラーゲン以外にもなりえます。また、皮膚に塗布する場合を説明すると、コラーゲンは人の皮膚に布を敷くイメージで、壊れたコラーゲンだとバラバラの糸くずを撒いている感じです。わが社では低温処理を徹底して抽出するので、熱に弱いコラーゲンを壊すことなく、天然の姿そのままを商品に含有させます。 わが社はあくまでも研究開発型の会社です。販売による大儲けがテーマではありません。厄介者で未利用資源のクラゲから、優良なコラーゲンが採取できることを証明し、注目してもらうことが大きな目的なのです。わが社の商品と活動が支持されて資金や人に余裕が生れれば、ムチン以外にも手を付けたいことがあります。火力発電所の取水口に集まる生物はクラゲだけではなく、ムール貝や海藻も大量に集まります。これらもクラゲと同様に廃棄処分されていますが、海藻から油を取るなど、有効利用する可能性を模索することができます。私たちは研究結果や知識、スキルを用いて、ゼロエミッションや地球資源の有効活用に向け、試したいことをたくさん持っているのです。

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ベンチャー企業が期待する総合力と幅広いネットワーク クラゲのコラーゲンを周知してもらうためにも、さまざまな研究に着手するためにも、開発した商品の販売活動は軌道に乗せなければなりません。ただ、わが社は研究開発型の企業で、それ以外は専門外になります。従業員も少数なため人手不足になり、販売やPR、運営など、企業を維持して運営するためには、各分野でパートナーを見つける必要があるのです。
 インターネット販売を「楽天市場」に、太陽光発電の導入を「楽天エナジー」にお願いしているのも、楽天グループの持っている総合的な情報提供力や提案力、幅広いネットワークから生まれるマッチングに期待しているからです。
 私たちが扱う商品は天然素材の価値を高く評価してくれる人に支持される性質のものです。販売に関しては、その趣向を持つ一定数のお客様がいる場所で、PRをはじめ販促活動をしなければ効果が上がりません。インターネット販売に「楽天市場」を選択したのは、既に楽天市場を利用する大勢の人たちの中に、私たちが狙う見込み顧客も存在していると判断したからです。

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同じ価値観を持った人と共に歩み社会を変える 販売だけに限らず、私たちの価値観に同調してくれる人々を求めています。良いと思ってくれていれば、アイデアに広がりや展開が見込めるからです。 楽天エナジーさんと打ち合わせしている時、「クラゲの商品が『海×太陽の恵み』という売り出しも可能ですね」と販売促進のアイデアを頂きました。楽天エナジーの担当者の植村さんは、単なる太陽光発電の提供に止まらず、太陽光を導入することで生まれるさまざまな付加価値を提供してくれます。実際に、自社サイトのリニューアルをはじめ、楽天トラベルさんの提携宿泊施設での商品の試供や販売を提案してくれて、早々に実施が決定しました。リアルな場所での販売所の確保は私たちの重要な課題事項です。商品を手に取ってもらえる機会が増えれば、商品の認知向上と販売アップに期待が持てるからです。
 企業が一人で歩くには限界があります。同じ価値観を持った人や企業と良い関係を築いてサポートしてもらいながら歩みたいですし、その必要性を強く感じています。枯渇する地球の資源の一助になりたい、世の中のクラゲに対するイメージを変えたい、という想いを実現するためには、まだまだ越えなければいけない壁はたくさんありますからね。
楽天グループのサポート体制の図

楽天グループのサポート体制

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「自然家.Haco」×「海月研究所」株式会社 Haco 代表取締役 大塚和輝様

親和性のある価値観を持つ製品を取り入れ旅館のコンセプトをさらに色濃くする 海月研究所の商品を旅館で試供・販売することにしたのは、製品のコンセプトが「心とカラダに優しい」という旅館のコンセプトを高めてくれると思ったからです。また、「自然素材」であり「高価で社会的にも価値のあるもの」をお客様に使っていただくことで、一般的な化粧品を常備しているだけの他の施設との差別化も狙えると感じました。  楽天エナジーの植村さんと打ち合わせを進める過程で、単に旅館で試供・販売するのではなく、宿泊プランにまで商品を展開させるアイデアが浮かんできました。海月研究所の木平さんとお会いし、直接クラゲの可能性や商品成分の詳しいお話をお聞きしてからは、旅館で商品を紹介する際の具体的なイメージが膨らんできましたね。女子会や女性の一人旅に対するアピールや、商品をプレゼントにするカップルを対象としたプランなどを進める予定です。
 楽天エナジーさんによる今回のマッチングで、旅館のコンセプトがさらに明確になる気がしています。商品と旅館の価値観を合わせて、相乗効果が出るような方策をぜひ打ち出していきたいですね。

株式会社 Haco 代表取締役 大塚和輝様

株式会社 Haco 代表取締役 大塚和輝様

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株式会社 海月研究所

理化学研究所でのクラゲの研究結果を引き継ぎ、クラゲ廃棄物有効活用の事業化を目指して2009年にベンチャー企業として設立した。現在、クラゲのコラーゲンを配合した石鹸や美容液などを販売している。エコジャパンカップ2011三井住友銀行賞受賞。

本社・ラボ
神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1
KSP東501044-281-4098
https://www.rakuten.co.jp/jellylab/index.html

今回ご協力頂いた会社様の楽天市場サイトはこちら

楽天エナジーの導入事例 自然家.Haco 太陽光発電導入事例 伊豆高原

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