電気ケトルの電気代は?

電気ケトルは、コーヒーやカップラーメンを作る際などに必要な量のお湯を手軽に沸かせる家電です。

お湯を沸かすための製品には、電気ケトル以外に電気ポットや、やかんがありますが、電気代の観点では、どちらが節約になるのでしょうか。

ここでは、電気ケトルと電気ポット、やかんとの電気代を比較した結果を紹介します。

電気ケトルの電気代

電気ケトルの電気代は、製品や沸かすお湯の量によって異なります。

ここでは、電気代を「消費電力( kW )× 電力料金単価 (円/kWh)× 使用時間(h)」で算出するものとし、全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定めている電気料金単価31円/kWhを用いて電気ケトルの電気代を紹介します。

たとえば、湯沸かし時の消費電力1,300W、容量0.8L、満水の沸騰時間4分の電気ケトルで、0.8Lのお湯を沸かすときの電気代は、以下のとおりです。

1.3kW×31円/kWh×(4/60分)=約2.7円

この電気ケトルでカップ1杯分(約140mL)のお湯を沸かすときは約1分かかるため、電気代は以下のようになります。

1.3kW×31円/kWh×(1/60分)=約0.7円

ただし、電気料金単価は電力会社や契約している電気料金プランによって異なるため、詳しくは検針票で確認しましょう。

電気ポット・やかんとの比較

電気ケトル以外に、電気ポットややかんを使ってお湯を沸かすこともできます。

電気ポットの消費電力量は製品によって異なるものの、1日あたりの消費電力量(※1)が0.78kWh/日の電気ポットの1日あたりの電気代は、以下のとおりです。

0.78kWh/日×31円/kWh=約24円

やかんで1Lのお湯を沸かすのにかかるガス料金は、契約しているガス会社によって異なるものの約3.7円です。

ただし、やかんは電気ケトルや電気ポットのように自動で電源がオフにならないため、お湯が沸いたタイミングで火を止めなければ余分なガス料金がかかるので注意しましょう。

どれを使用するのがおトクであるかはライフスタイルや使い方によって異なるため、それぞれの特徴を把握してご自身にあった方法でお湯を沸かすことが大切です。

(※1)1日あたりの消費電力量は、「室温23℃、湯沸かし2回/1日、再沸騰1回/1日、保温90℃で23時間/1日」を想定して算出されています。

冷電気ケトル・ポット・やかんの特徴比較

電気ケトル・ポット・やかんの特徴は以下のとおりです。

メリット デメリット
電気ケトル
  • 電気代が安い傾向がある
  • 短時間でお湯を沸かせる
  • 軽くて持ち運びやすい
  • 保温機能がない
  • 容量が小さい
電気ポット
  • 容量が大きい
  • 保温機能がある
  • 保温温度が設定できる
  • 電気代が高くなりやすい
  • 持ち運びにくい
やかん
  • 容量が豊富
  • 保温できない
  • 空焚きや火の消し忘れのおそれがある

ライフスタイルや使い方によって、適切な方法を選択することが大切です。ここからは、それぞれがどのような人に適しているかを紹介します。

少量のお湯をすばやく沸かしたいなら「電気ケトル」

電気ケトルは、少量のお湯をすばやく沸かせるため、少人数のコーヒーを淹れる場合やカップラーメンを作る場合に適しています。

例えば、1.5Lのお湯をやかんで沸かすと沸騰までに約8分かかりますが、電気ケトルであれば半分の約4分でお湯を沸かすことができます。

電気ケトルには保温機能がありませんが、すぐに使うためのお湯を沸かすのであれば電気ケトルを使うことで電気代も抑えられます。

あまりお湯を使わない家庭や1人暮らしの方には、電気ケトルがおすすめです。

たくさんのお湯を保温して使いたいなら「電気ポット」

電気ポットには容量が大きい商品が多く、一度にたくさんのお湯を沸かせるうえに、保温機能によってお湯の温度を保てるのが特徴です。

そのため、たくさんのお湯を保温して好きなタイミングで使えるようにしておきたい場合は、電気ポットが適しています。ただし、保温機能がある分、電気ケトルよりも電気代が高くなることがあるので注意が必要です。

家族の人数が多い方や、多くのお湯を使う方には電気ポットがおすすめです。

冬場に石油ストーブを使う家庭なら「やかん」

やかんは容量が豊富で、少量のお湯もたくさんのお湯も沸かせます。ただし、お湯が沸いたタイミングで火を止めなければ余分なガス料金がかかるうえに、保温機能がないというデメリットがあります。

冬場に石油ストーブを使う家庭であれば、石油ストーブの上にやかんを置いてお湯を沸かすことでガス料金を節約できます。暖房のついでにお湯を沸かせるので、お湯を沸かすためだけの電気・ガス料金を節約できておすすめです。

電気ケトルの節電方法

電気ケトルの節電方法

電気ケトルは使い方を工夫することで電気代を抑えられる可能性があります。ここでは、電気ケトルを使う際の節電方法を紹介します。

すぐに使う分のみ沸かす

電気ケトルの電気代を抑えるためには、すぐに使う量だけを沸かすのがポイントです。電気ケトルは沸かすお湯の量が多いほど、時間も電気代もかかります。

保温機能がないため、時間が経つと温度が下がってしまい、再び沸かさなければなりません。そのため、すぐに使う量だけを沸かすようにしましょう。

余ったお湯を保温容器に移し替える

すぐに使う量だけを沸かしたつもりでも、お湯が余ってしまうことがあるでしょう。余ったお湯をそのままにしておくと冷えてしまうため、魔法瓶や卓上保温ポットなどの保温容器に移し替えて温かさを保つことが大切です。

保温容器に移し替えておけば、電気ケトルに入れたままにしておくよりも温度を維持しやすくなり、後でお湯を使うこともできるでしょう。

定期的に手入れする

電気ケトルを長期間使用していると、内側の底面に水垢が付着します。水垢を放置していると熱伝導の効率が悪くなり、お湯を沸かす時間が長くなって余分な電気代がかかってしまうため、手入れすることが大切です。

電気ケトルの手入れ方法は以下のとおりです。

  1. 満水量まで水を入れ、クエン酸を入れてかき混ぜる
  2. ふたを閉めて沸騰させる
  3. 沸騰後、約1時間放置したらお湯を捨てる
  4. 水ですすぐ

熱伝導の効率を維持するためにも、定期的に手入れしましょう。

電気代を根本的に抑える方法

電気ケトルの電気代を根本的に抑える方法を紹介します。

消費電力が低い電気ケトルを購入する

電気ケトルの電気代は「消費電力( kW )× 電力料金単価 (円/kWh)× 使用時間(h)」で算出できるため、消費電力が低い電気ケトルを購入することで電気代を抑えられます。

消費電力は商品によって異なるため、購入時に確認してみましょう。

電力会社やプランを見直す

電気代を根本的に抑えたい場合は、電力会社や料金プランを見直すことをおすすめします。電気代は電力会社によって異なり、電気を多く使う場合は「従量料金が安い」または「一律」の電力会社を選ぶことで、電気代を抑えられます。

一方で、電気をあまり使わない場合は、基本料金が0円の電力会社を選ぶのがおすすめです。

また、ガスとセットにすることでおトクになるプランなど様々な料金プランがあるため、自分にあったプランを選択しましょう。

まとめ

まとめ

電気ケトルの電気代は、製品や沸かすお湯の量によって異なりますが、0.7~2.7円程度です。保温機能がある電気ポットの1日あたりの電気代は約24円、やかんで1Lのお湯を沸かすのにかかるガス料金は約3.7円です。

どれを使うのがおトクであるかはライフスタイルや使い方によって異なるため、ご家庭にあう方法で効率良くお湯を沸かすことが大切です。

少量のお湯をすばやく沸かしたいなら「電気ケトル」、たくさんのお湯を保温して使いたいなら「電気ポット」、冬場石油ストーブを使うのであれば「やかん」を選びましょう。

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大岩 俊之(おおいわ としゆき)

家電製品総合アドバイザー。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動開始。TBSラヴィット!や東海地区のテレビ番組に「家電の達人」として出演した経験を持つ。現在は、家電製品アドバイザー資格試験のeラーニング講師も務める。