電子レンジの電気代

電子レンジやオーブンレンジの消費電力量は使用中に変化するため、製品の「年間消費電力量」をもとに電気代を計算します。

電子レンジの1年間あたりの電気代は「年間消費電力量× 電力料金単価 (円/kWh)」で算出できます。

電子レンジの年間消費電力量は、家庭での平均的な使用方法で使ったときの1年間に消費する電力量を表します。電子レンジに表示される500Wや600Wという数字は、定格高周波出力と呼ばれるもので、電子レンジの消費電力ではないので注意が必要です。

また、電力料金単価は電力会社や契約している料金プランによって異なるため、検針票などで確認しましょう。本記事では、全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定めている31円/kWhを使用して電気代を計算します。

たとえば、年間消費電力量が59.4kWhの電子レンジの電気代は、以下のとおりです。

59.3kWh×31円/kWh=1,841円

つまり、1カ月あたりの電気代は153円となります。

【使用シーン別】電子レンジの電気代

使用シーン別の電子レンジの電気代を紹介します。

冷めたご飯を2分温める場合

稼働時間に応じた電子レンジの電気代は、「消費電力(kW)×電力量料金単価(円/kWh)×稼働時間(h)」で算出できます。

消費電力1,340Wの電子レンジでご飯を2分間温めたときの電気代は以下のとおりです。

1.34kW×31円/kWh×(2/60分)=約1.4円

炊飯器でご飯を炊いた後に、1時間保温した場合の電気代は以下のとおりです。

13Wh÷1,000×31円/kWh=約0.4円
つまり、3時間30分以上保温する場合は、電子レンジの方が電気代が安くなることがわかります。

コップ1杯の水を1分温める場合

消費電力1,340Wの電子レンジでコップ1杯の水を1分温めたときの電気代は以下のとおりです。

1.34kW×31円/kWh×(1/60分)=約0.7円

湯沸かし時の消費電力が1,300Wの電気ケトルで、コップ1杯のお湯を沸かすときは約1分かかり、電気代は以下のようになります。

1.3kW×31円/kWh×(1/60分)=約0.7円

電子レンジと電気ケトルでは消費電力に大きな差がないため、同じ時間温めるときの電気代に大きな差はありません。

ただし、電気ケトルの方が短時間でお湯が沸騰するまで温められるため、熱いお湯が必要な場合は電気ケトルを使用し、水を適度な温度に温めたいときは電子レンジを使うのがおすすめです。

冷凍食品を温めた場合

消費電力1,340Wの電子レンジで冷凍食品を温めたときの加熱時間ごとの電気代は以下のとおりです。

  • 30秒:約0.3円
  • 1分:約0.7円
  • 2分:約1.4円
  • 3分:約2.1円

電子レンジの電気代を抑える方法

電子レンジの電気代を節約する方法を5つ紹介します。

①こまめに庫内の掃除をする

電子レンジ内部が汚れていると、加熱効率が低下して無駄な電力を消費します。また、庫内にこびりついた食品のカスや油汚れが火災の原因になる可能性があります。

そのため、こまめに庫内を掃除してきれいな状態を保つことが大切です。庫内は、絞った濡れ布巾で拭きましょう。汚れがひどいときは、台所用洗剤をつけた布で汚れを拭き取り、固く絞った濡れ布巾で洗剤を拭き取ることで汚れが落ちます。

②ターンテーブルの端に置いて温める

ターンテーブルタイプの電子レンジでは、食品を真ん中ではなく端に置いて温めることで、効率良く均等に温められます。一方、フラットタイプの電子レンジでは中央に置くことで温まりやすくなります。

③詰め込みすぎない

一度に多くの食品を温めると、食品同士の間隔が狭くなり、加熱ムラができてしまいます。加熱ムラがあると再加熱する必要があるため、余計な電気代がかかります。

そのため、食品同士の間隔を広く確保して、電子レンジのマイクロ波が均等に当たるようにしましょう。

④古い電子レンジを買い替える

電子レンジの省エネ性能は10年前からあまり変わっていません。電子レンジが大きく省エネ性能が向上したのは、エネルギー消費効率の改善を促すトップランナー制度の対象機器に電子レンジが追加された2006年以降です。

現在、電子レンジは2008年度の目標基準を達成しており、ここ10年くらい、年間消費電力量はあまり変わっておりません。

ただし、2008年度以前の電子レンジは現在よりも性能が低いため、電子レンジを15年以上使っているなら買い替えましょう。

⑤電力会社やプランを見直す

電力会社やプランを見直すことで電気代を抑えられる可能性があります。電気代は電力会社によって異なります。

また、適切でないプランに加入していると、必要以上の電気代を支払っている可能性もあります。電力自由化によって好きな電力会社を選べるようになったため、電力会社やプランを見直してみましょう。

まとめ

まとめ

電子レンジの電気代は年間1,841円、1カ月あたり153円程度です。電子レンジの電気代を抑えるためには、こまめに庫内を掃除したり、ターンテーブルの端に置いて温めたりすることがポイントです。

電子レンジの省エネ性能は、10年前からあまり変わっていませんが、15年以上同じ電子レンジを使っている場合は、買い替えることで省エネが期待できます。

根本的に電気代を抑えるためには、電力会社やプランを見直すことをおすすめします。電力会社を見直すなら楽天ポイントが貯まりやすい楽天でんきがおすすめです。

楽天でんきなら、利用料金200円(※1)につき1ポイント、でんきとガス(※2)のセットで100円(※1)につき1ポイントの楽天ポイントが貯まり(※3)、貯まった楽天ポイントを支払いに充てられます(※4)。

また、楽天でんきの前月の利用金額が税込5,500円以上かつクレジットカードによる決済をした方は、楽天市場で買い物した際に「ポイント+0.5倍」が進呈されます(※5)。

さらに、楽天でんきの料金シミュレーションを活用すると、料金や契約情報を入力して年間の料金のおトク額や獲得できる楽天ポイントを試算できます。ぜひ、ご活用ください。

(※1)楽天ポイント進呈の基準となる金額は、電気料金とガス料金の税抜価格です。
(※2)楽天ガスは都市ガス(東京ガス、東邦ガス、関電ガス)が提供対象エリアです。詳しくはガス対象エリアページをご確認ください。
(※3)楽天ポイントの進呈対象は、クレジットカードでお支払いいただいた料金となります。
(※4)貯まったポイントは50ポイント(50円相当)からご利用料金に充当できます。
(※5)獲得条件および、進呈ポイントの上限があります。「楽天でんき」のSPU詳細はこちら
ご利用金額の一部もしくは全額をポイントでお支払い頂いた場合もSPU対象になります。

料金シミュレーションはこちら
楽天でんきのお申し込みはこちら

この記事を監修した人
この記事を監修した人の写真
大岩 俊之(おおいわ としゆき)

家電製品総合アドバイザー。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動開始。TBSラヴィット!や東海地区のテレビ番組に「家電の達人」として出演した経験を持つ。現在は、家電製品アドバイザー資格試験のeラーニング講師も務める。